2012 Fiscal Year Annual Research Report
典型元素とアズレンを基盤とする光機能性π電子系の創出
Project/Area Number |
22550039
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
村藤 俊宏 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40253140)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アズレン / ヘテロ原子 / 非ベンゼノイド / アザアズレン |
Research Abstract |
1位と2位にジフェニルホスホリル基と2-ピリジル基をそれぞれ導入したアズレン誘導体を合成し、ピリジル基のホスホリル基への分子内配位がアズレンのπ電子構造に及ぼす効果について検討を行った。まず、目的化合物の合成は、2-ボリルピリジンを2-ブロモピリジンとクロスカップリングさせた後、1位のハロゲン化と続くリチオ化を経由して行った。ハロゲン化の際、通常不安定な1-ハロゲン化体を安定に単離することができた。この時、1,3-ジハロゲン化体も生成した。2-ピリジル基を3-ピリジル基、4-ピリジル基に変えて同様にハロゲン化を行ったところ、相当するハロゲン化体を安定に得ることができた。1,3-ジハロゲン化体の生成比はピリジル基の種類に依存した。ハロゲンーメタル交換により発生したリチオ体とジフェニルクロロホスフィンとの反応では、相当する3価ホスフィンの他にホスホリル化された目的生成物も同時に得られた。3価ホスフィンについては、酸化して目的化合物へ誘導した。目的化合物のX線結晶構造解析の結果、窒素原子とリン原子の間には配位相互作用が見られたが、両者の原子間距離の和はvan der Waals半径の和よりも若干短い程度であった。また、ピリジル基とアズレニル基は互いに共平面の関係にはなく、若干ねじれた構造をとっており、配位の効果は弱いことがわかる。紫外/可視吸収スペクトルの測定により、最長波長部吸収帯はおよそアズレンとおおよそ同じ波長領域で観測された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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