2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22550053
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 伊佐務 東北大学, 金属材料研究所, 技術補佐員 (20005987)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 朝雄 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (20281983)
李 徳新 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (40281985)
梶原 孝志 奈良女子大学, 自然科学系, 教授 (80272003)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | ウラン / 非ウェルナー型錯体 / シッフ塩基錯体 |
Research Abstract |
ウランは非プロトン性溶媒において二組の酸化還元対が高速反応であるため、電気化学的性質の観点からは二次電池活物質として好適である。負極活物質の充電状態であるウラン+3価錯体は、ピアソンのHSAB(Hard and Soft Acids and Bases)理論では分類されていない。ウラン+3価錯体には多数の非ウェルナー型錯体が知られており、化学の本質的特徴が結合生成の起こりやすさ、イオンの軟らかさにあることを示唆している。このように、ウランの+3価から+6価の全てのイオンに対する錯形成は錯体化学に新たな視点をもたらすものである。 シッフ塩基配位子は種々の金属イオンと安定な配位をすることが知られる。ウランでも+4価から+6価と安定に配位するものの、+3価との錯形成の知見は得られていない。本研究では、+4価のウラン・シッフ塩基配位子錯体の結晶構造と電極反応を検討した。 3種類のシッフ塩基配位子を用いたウラン+4価錯体を調製し、結晶構造の決定と電極反応について検討した。シッフ塩基のジアミド部位の違いにより、meridional型(L2)とsandwich型(L3)の二種類の配位構造を示す。 これに対応して電気化学的性質が異なる。DMF溶媒中で還元側に掃引した場合、meridional型では2対の酸化還元波([U(L)2]0/-、 [U(L)2]-/2-)が観察された。前者は+4価/+3価の反応が現れているものと見られる。酸化側に掃引した場合、+4価と+5価の間の酸化還元対が見られる。 sandwich型では、加えて不可逆な還元波を観測した。速度論的解析によりsandwich型の構造による錯体分子内で近接する配位子間でのC-C結合の生成の誘起が示唆され、ウラン+3価の結合生成の起こりやすさを示唆する。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)