2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22550126
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山田 康治 日本大学, 生産工学部, 教授 (10166704)
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Keywords | 示差熱分析 / 固体NMR / イオン伝導性 / 分子運動 / 相転移 / ガラス転移 |
Research Abstract |
温暖化防止技術の一環として燃料電池やリチウム二次電池など、安全でエネルギー効率の高い電気化学的デバイスが求められている。これらのデバイスには使用温度範囲が広く、高いイオン導電性をもち、且つ電気化学的に安定な固体電解質が必要不可欠である。本研究ではイオン伝導性固体の温度による動的構造変化を評価するため、22年度は以下のような特徴を持つDTA-NMR同時測定装置を開発し(90K~500K)、テスト試料の測定から装置の特性を評価した。テスト試料としてはイオン性液体や高濃度の塩を溶解した水を用いた。 (1)安定したベースラインのDTAを観測するため、熱容量の大きい銅ブロックを用いた。 (2)試料は融解や分解の可能性があるため高分解能NMRサンプルチューブを封管して使用し縦に挿入した。(3)超電導磁石の磁場は上下となるため、NMRのRFコイルはサドル型とした。(4)インピーダンスマッチングはステンレスパイプ製の同軸ケーブルにピストントリマの役割を持たせた。このような装置を用いてDTAとNMRが両者とも感度よく測定できた。また、測定ソフトはLabVIEWを用いて行っているが、プログラム上のトラブルが少なく簡単であるためDTAとNMRの制御やデータの取り込みはそれぞれ独立したコンピュータで行った。
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Research Products
(3 results)