2011 Fiscal Year Annual Research Report
リバースエンジニアリングにおける特徴線抽出技術に基づいたNURBS曲面の生成
Project/Area Number |
22560135
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
篠田 淳一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 東工大特別研究員 (60266880)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MARIA Savchenko 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 東工大特別研究員 (40599304)
LUIS Diago 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 東工大特別研究員 (20467020)
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Keywords | リバースエンジニアリング / 特徴線 / NURBS曲面 / CAD / CAE / 四面体メッシュ / Tスプライン / セグメンテーション |
Research Abstract |
構造再構成の際、特徴線が要素の境界でなく、要素を横切ったりすると再構成の精度は悪くなる。そこで第1ステップとして、ガウス写像と曲率を組み合わせ、平面、円筒面、円錐曲面、球面、トーラス面、掃引曲面、線織面といった曲面の型を同定するアルゴリズムを開発した。第2ステップとして、シャープエッジやフィレットの認識の後に部分的なセグメンテーションを行い、残りの自由曲面に対して、法線ベクトルを用いて全体のセグメンテーションを完成するなど、同定アルゴリズムの高度化により、正確なセグメンテーションを実現した。 次に、四面体メッシュ生成アルゴリズムとして、基本的に使用されているドローネ法では表面メッシュの構造を保持した上での自動的四面体メッシュを生成することは困難である。そこで、与えられた表面の三角形メッシュを正確に保持するというアドバンシング・フロント法の長所を生かし、内部にグリッド点を生成し、境界から内部に向かって、グリッド点の中から要素品質が最良となるような点を選択して四面体要素を生成することにより、中心部分の要素品質が悪くなるというアドバンシング・フロント法の欠点も自動生成で克服した。更にTスプラインを用いて、表面パッチの結合による、ギャップのない、任意形状の自由表面の生成法を提案した。このTスプラインによる結合アルゴリズムは、(1)隣接するパッチの共有部分を決定する共有パラメータ領域の決定、(2)スケーリングとエッジのノット間隔が、接合する他の面とのノット間隔と同じになるようにする再パラメータ化、(3)接合部分上にあるそれぞれのエッジと頂点の機械情報の結合位置情報の認識、(4)接合部分上にあるそれぞれのエッジと頂点の位相情報の認識、と4つの主要ステップからなる。以上により既存のNURBSパッチの結合アルゴリズムでは困難な、T字型構造を持つNURBSパッチ間の結合も可能にした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に少し遣り残していた部分があったが、今年度はその部分も含めて、おおむね計画を遂行することができた。これは、分担者を含めた3人がそれぞれの役割を全うし、しかも3人の連携がうまくいった結果であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
Tスプラインを用いた表面パッチの結合による、ギャップのない、任意形状の自由表面の生成法に関しては、理論的にはOKであるが、実際のモデルでの検証がまだ、十分ではない。そこで理論的な部分だけではなく、実際の構造物への適用を考えた場合は、見た目の滑らかさも必要であるため、プログラムによる実地検証を行い、理論の正当性を立証する。また、全体のシステムのプロトタイプを構築し、複雑モデルへの適応性およびシステム全体の頑健性の検証も併せて行う。
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