2010 Fiscal Year Annual Research Report
MIMO通信容量を最大とする端末用アンテナの理論構築と小形化給電回路の研究
Project/Area Number |
22560358
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
鹿子嶋 憲一 茨城大学, 工学部, 教授 (70292472)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 茂樹 茨城大学, 工学部, 准教授 (50323209)
|
Keywords | MIMO方式 / アレーアンテナ / 相互結合 / 相互結合 / マッチング / 効率 / 相関係数 |
Research Abstract |
MIMO方式用アレーアンテナの端子間結合を低減しつつ,送受信回路との整合を実現するためのアンテナ給電回路の設計理論構築及び特性の解明を目的とし,研究を進め以下の進捗を果たした。 (1)給電回路をアレーアンテナの相互入力アドミタンスの複素転置行列とするよう回路素子を決定する方法を理論的に導出し(H21年に導出済み),7素子までの数値計算を行い,中心周波数ではデカップリングマッチングが実現できていることを明らかにした。 (2)また各端子の入力コンダクタンスが,アレーアンテナの相互コンダクタンスの固有値となること,その結果素子間隔の狭いアレーにおいては,最小固有値の端子において周波数特性が狭くなることを明らかにした。 (3)このときの各給電端子から見たアレーアンテナの指向性は互いに直交し,固有値の次数に対応したヌル(ゼロ点)を有すること,また次数が高いほど指向性利得が高くなることを明らかにした。 (4)簡易なデカップリングマッチング回路として,「ブリッジサセプタンス」を用いた構成法に関し,任意の2素子,3素子アレーに対する回路構造パラメータ設計式を導出し,数値計算により効果を明らかにした。 (5)リアクタンス装荷散乱体配置によるデカップリング特性実現のためのリアクタンス設計式を導出し,数値計算により有効性を明らかにした。 (6)(1)の構成の給電回路付きアンテナの周波数特性を数値計算により明らかにするとともに,給電端子による特性の違い及びその理由を明らかにした。
|