2012 Fiscal Year Annual Research Report
溶存態ケイ素を考慮した有明海優占植物プランクトンの栄養塩応答モデルの構築
Project/Area Number |
22560553
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Research Institution | Fukuoka Institute of Health and Environmental Sciences |
Principal Investigator |
熊谷 博史 福岡県保健環境研究所, その他部局等, 研究員 (30446869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 義人 福岡県保健環境研究所, その他部局等, 研究員 (20446868)
石橋 融子 福岡県保健環境研究所, その他部局等, 研究員 (90463512)
大石 興弘 福岡県保健環境研究所, その他部局等, 研究員 (90446857)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 有明海 / 溶存態ケイ素 / 無機態リン / 無機態窒素 / 必須栄養塩 / 珪藻 / 植物プランクトン / 培養実験 |
Research Abstract |
本研究は大別して3つのサブテーマ、①有明海の実態調査、②有明海植物プランクトンの栄養塩応答実験、③栄養塩応答モデルの構築からなる。今年度は、サブテーマ①の調査を実施した。 サブテーマ①については、①-1栄養塩実態調査と、①-2プランクトン実態調査の二つのサブサブテーマからなる。現地調査を有明海北東部の11箇所において毎月実施した。各地点で表層・底層サンプルを採取し、栄養塩濃度(溶存態ケイ素DSi、全窒素TN、溶存態無機態窒素DIN、全リンTP、溶存態無機態リンDIP)を分析し、植物プランクトンを計数した。 ①-1結果:11箇所から河川域を除いた10地点について、三年間における各栄養塩濃度の範囲と平均値をみた。DSi については<0.01~3.75mg/L(平均値1.23mg/L)、DINについては <0.01~1.26mg/L(平均値0.09mg/L)、DIP については<0.001~0.091mg/L(平均値0.019mg/L)であった。DSiについてみると、一年に2回(10月と3月)の濃度が減少しており、比較的DSi濃度が豊富といわれていた有明海においても枯渇している状況が確認された。DINについてみると、2月から9月の間は低濃度であり、10-12月にかけて濃度が増加する傾向がみられた。DIPについてみると2-3月にかけてと、7-8月に低濃度になる状況が確認された。またこれらは時間的な傾向は同じであるが濃度分布にはばらつきがみられ、空間的にも偏在していることが明らかになった。 ①-2結果:研究対象海域において通年で見られる植物プランクトンと冬季に増加する植物プランクトンが確認された。特に2012年及び2013年の冬季は大型珪藻のEucampia zodiacuasが大量繁殖しており、その際の栄養塩濃度は多くの地点で定量限界近くまで濃度が減少していたことと対応していた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)