2010 Fiscal Year Annual Research Report
交通による水平振動を主対象とした目標とする性能グレードの設定とその説明資料の提案
Project/Area Number |
22560587
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
石川 孝重 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20151342)
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Keywords | 環境振動 / 性能設計 / 目標性能 / リスクコミュニケーション / 性能説明 / 居住者意識 / アンケート調査 / 被験者実験 |
Research Abstract |
今年度は、戸建て住宅で実測された波形データを用いた被験者実験を実施した。その結果から交通などにより発生する水平方向の実振動の知覚を、卓越振動数と時系列波形における加速度最大値を用いて評価できる可能性を見いだした。狭い範囲で顕著に卓越する振動数成分がみられる波形パターンの場合には、正弦振動と近い知覚特性が得られるが、複数の振動数成分が同程度に含まれるような複雑な波形パターンの場合には、やや異なる特性がみられた。これらの振動数成分が実振動の知覚に及ぼす影響に関しては、次年度以降で検討を進める計画である。 また前年度までに住宅骨組みの水平振動を対象として行った調査・実験の結果を分析し、居住者の判断基準を反映して環境振動に対する性能グレードを設定する手法を検討した。正弦振動に対する振動実験の結果とアンケート・ヒアリング調査の結果をすりあわせることで、対象者がもつ性能グレードに対する判断基準を導きだし、知覚確率を媒体にして、性能グレードと振動の物理量との関係を明らかにすることが可能である。 その結果から、環境振動に関する性能グレードに対する判断基準は、対象者の自宅の住宅形式や日常的に振動を感じた経験、現在の住まいに対する評価などによって影響を受けていることがわかった。次年度以降には、性能グレードに対応する振動範囲を明らかにし、これらの影響要因を考慮した上で居住者の判断基準を反映した性能グレードを検討する計画である。
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