2012 Fiscal Year Annual Research Report
交通による水平振動を主対象とした目標とする性能グレードの設定とその説明資料の提案
Project/Area Number |
22560587
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
石川 孝重 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20151342)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 環境振動 / 性能グレード / 意識調査 / 水平振動 / 床振動 / 木造 / 非木造 / 説明資料 |
Research Abstract |
専門知識の薄い建築主と設計者がコミュニケーションできるように、環境振動に関するわかりやすい性能グレードの提示を試みた。本研究はアンケートによる意識調査を水平振動の体感実験の前後に行い、回答者が性能ランクとの関係を意識しながら実際に振動を体験することで意識調査における回答の集約をはかろうとしたところに特徴がある。 回答者は合計280名(女性18~47歳で、木造戸建住宅居住者97件、非木造集合住宅居住者79件)であるが、アンケート結果の分析から木造戸建住宅と鉄筋コンクリート造マンションの居住者で意識に違いがみられた。木造戸建住宅、非木造集合住宅いずれの居住者も、骨組みの水平振動について標準であるランク2、その1段階上のランク3を中心に現在の自宅を評価している。非木造集合住宅の居住者では、自宅をランク3やランク4とする回答が自宅を標準であるランク2とする回答より若干多い。自分の住まいに望むランクについては多くの回答者が標準より1段階上のランク3を望んでいる。また、自宅を標準のランク2と評価している居住者の約半数は自分の住まいには一段階上の性能を望んでいる。 床の振動を想定した場合では住宅形式によってやや異なる傾向を示した。住宅骨組みの振動を日常的に感じた経験がほとんどいない非木造集合住宅の居住者では、自分が感じた経験のある床振動の標準ランクを1ランク低く評価する人が多い。一方木造戸建住宅の居住者のなかで自宅での振動経験が少ない回答者は、非木造集合住宅居住者と同様に床振動の標準ランクをより低く評価する場合が多い。 本研究で行った調査では、回答者の条件が限定されていること、居住環境としての評価は想定に基づいていることなど今後検討すべき課題があるが、住宅骨組みの性能評価に対する影響要因として日常的に振動を感じた経験が主であることを明らかにし、住宅形式と関連した意識の特徴を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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