2011 Fiscal Year Annual Research Report
歴史的風致の維持向上による中山間集落活性化のパッケージモデル
Project/Area Number |
22560611
|
Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
本多 友常 和歌山大学, システム工学部, 教授 (20304181)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 啓 和歌山大学, システム工学部, 教授 (50140249)
宮川 智子 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (30351240)
平田 隆行 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (60362860)
|
Keywords | まちなみ / むらづくり支援員 / 歴史的風致 / インタヴュー / 実測調査 / 駅舎 |
Research Abstract |
●昨年度に引き続き、調査区域を山内の中心部東西小田原地区からその周辺域に広げ、高野山内の空間変遷に関わる事象の抽出を行い、山内空間が「いつ」、「どのように」、「どんな要因で」変化してきたかを把握した。また大正・昭和・平成と生き抜いてきた山内の古老の方々を対象として「ヒアリング調査」を行い、得られた情報をマップ化し、史実にフィードバックさせることで高野山の移り変わりを明らかにした。 ●「むらづくり支援員」への応募動機とその実態の分析を行い、集落へ居住を始めた支援員からの詳細なヒヤリングとともに、一部住民インタビューを実施し、高齢者の生活実態と外部からの二地域居住者または定住者と集落住人との間にもたらす共生の課題と可能性を検討した。 ●山上を取りまく地域資産として、南海高野線の木造駅舎の重要性が浮かんできており、周辺集落における認知度などについて予備調査を行った。また歴史的な意義、重要性についての分析、評価を行う必要性が生じてきており、そのための予備的な実測調査の精度を上げる補完調査を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実測調査は順調にすすんでおり、資料蓄積は順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
高野山山上の「中心地区」と、「山外周辺集落」の相互関係において発展してきた地域環境を、現代社会の中で再構築し、過疎化の危機に瀕している小規模集落と中心部の、互恵的な関係を組み立て直すための支援の在り方について、より詳細な住民側へのヒアリングを必要としている。 また地域の誇りとして、高野線駅舎群の保持の重要性が浮上してきており、修理、改修、記録について調査の重点を移していく必要性が出てきている。
|