2012 Fiscal Year Annual Research Report
超音波印加加工処理によるアルミニウム合金板材の成形性および表面品質の向上
Project/Area Number |
22560692
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
廣澤 渉一 横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (20345359)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | Al-Mg系合金 / ストレッチャ・ストレインマーク / 表面品質 / 自動車ボディパネル / 電子スペックルパターン干渉法 / ホワイトバンド / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
自動車ボディパネル材料として使用されているAl-Mg系合金板材は、引張変形やプレス成形、張出し成形などによって板表面にストレッチャ・ストレインマーク(SSマーク)と呼ばれるひずみ模様が生じ、製品の外観が損なわれることが問題となっている。SSマークの形成機構については、応力-ひずみ曲線上に現れるセレーションとの対応からいくつか報告がなされているが、その詳細な形成挙動、形成原理については未だ不明な点が多い。そこで本研究では、新たな試みとして電子スペックルパターン干渉法(ESPI法)による、引張試験中のSSマークの動的観察ならびに形成挙動評価を行い、表面品質に優れた高成形性Al-Mg系合金板材を創製するための指針を得ることを目的とした。 まず、結晶粒径ならびに合金組成の違いがSSマークの形成に与える影響を板表面のマクロ観察によって調べた。結晶粒径依存性に関しては、従来知られている傾向と同様、結晶粒径が大きいほどSSマークが目立たなくなった。一方、合金組成については、5022合金と5182合金で有意な差は認められず、板表面のマクロ観察だけでは引張試験中のSSマークの形成挙動の差異を明らかにすることはできなかった。 次に、ESPI法によって引張試験中のSSマークの動的観察を行った。いずれの5000系合金でもホワイトバンドと呼ばれる干渉コントラストが観察され、これがSSマークと完全に対応することが確かめられた。そのため、引張試験中のホワイトバンドの形成挙動を解析することで、SSマークの形成挙動を伝播ステージ、ランダムステージ、停滞ステージの3つに分類することができ、さらにホワイトバンドの内部構造についても、伝播ステージでは縞構造、ランダムステージ以降では一本線構造になることが明らかになった。ESPI法の適用により、SSマークの形成挙動を可視化することに本研究で初めて成功したといえる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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