2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560802
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Research Institution | National Maritime Research Institute |
Principal Investigator |
國分 健太郎 独立行政法人海上技術安全研究所, 海洋開発系, 主任研究員 (50358404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二村 正 独立行政法人海上技術安全研究所, 海洋開発系, 主任研究員 (00425753)
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Keywords | 内部流 / 弾性管の振動 / 連続体 / 3次元運動 / コリオリ力 / 固有モード |
Research Abstract |
対象を、母船からつり下げられている取水管で、下端から海水を取水するものとして、内部流がある弾性管の運動方程式を導出した。管内流速は一定として、管内流速に依存する遠心力とコリオリ力が弾性管に外力として働く。また、弾性管の剛性と付加質量の影響も考慮した。弾性管の縦の伸びは省略し、横たわみが有限であるとして、連続体でモデリングし、大たわみ理論を採用した。 まず、運動は管軸(鉛直軸)とそれに直交する一軸で形成される2次元平面内に限られると仮定し、ハミルトンの変分原理を用いて運動方程式を導出した。次に同じくハミルトンの変分原理により、先に述べた2軸と直交する軸方向の平面外運動も含む、3次元の運動方程式を導出した。平面内運動、平面外運動共に同じ運動方程式となり、平面内運動と平面外運動のカップリング項は生じなかった。 次に、運動方程式およびその境界条件式を変数分離して、解を持つための条件を数値解析で求めた。まず、回転運動は小さく、コリオリ力の影響は小さいとして省略すると、実数解が得られ、管内流速に依存する固有モードが得られた。ただし、管内流速が速くなると低次のモードは消滅する。一方、コリオリ力項が有ると、流速が速くなれば不安定化するが、実数解は得られないことから、固有モードは存在しない事が判った。ただし、実数と虚数でそれぞれモード形状を図示すれば、どちらかにコリオリ力項を省略した場合のモード形状が含まれるので、固有モードは無いが、振動の成分にはコリオリ力項を省略した場合の固有モードが含まれると推測される。
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