2012 Fiscal Year Annual Research Report
枯草菌胞子形成過程における二量体リボソームの形成と分解の制御機構
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22570005
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
河村 富士夫 立教大学, 理学部, 教授 (10126039)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リボソーム / 枯草菌 / 胞子形成 / rRNA |
Research Abstract |
胞子形成期の初期に70Sリボソームが不活性化され, 次に休眠促進因子(Hibernation promoting factor, Hpf)によりダイマーリボソームが形成される.中期にはrRNAが切断・分解され始め, 胞子形成過程の進行につれ後期にはダイマーリボソームが分解され消失することを見出した. このhpf遺伝子は胞子形成開始に活性化されるシグマHとストレス応答時に活性化されるシグマBの2つのプロモーターを持ち, 胞子形成開始期には, hpfのシグマH依存のプロモーターから強く転写が誘導されていた. 栄養増殖期の細胞でHpfを過剰発現させても70Sリボソームのダイマーは形成されないことから, まず70Sリボソームが何らかの因子により不活性型70Sリボソームとなり, 次にHpfによりダイマーリボソームが形成されると考えられる. 胞子形成過程の進行に伴い母細胞で形成されたダイマーリボソームの16SrRNAが特異的な部位で切断され, 後期にはダイマーリボソームが分解される. これらの分解物は, 胞子形成期後期に大量に合成されるスポアコートタンパク質の合成に再利用されるものと考えられる. 一方, 非胞子形成培地(LB)の定常期の細胞において形成されるダイマーリボソームは, 胞子形成初期の細胞と異なり, ストレス応答時に活性化されるシグマBによりhpfの転写が行われていることを見出した. 従って, 胞子形成を開始しない定常期の細胞では, 既知の反応経路とは異なる経路でhpfの転写制御, つまりダイマーリボゾーム形成の制御, が行われていることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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