2011 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎動物におけるnebulinスーパーファミリーの生理機能の進化
Project/Area Number |
22570072
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
寺崎 朝子 千葉大学, 大学院・融合科学研究科, 講師 (30311616)
|
Keywords | 動物生理 / 脳・神 / 筋肉 / 生理活性 / 分子進化 / nebulinスーパーファミリー / laspファミリー |
Research Abstract |
本研究は多様化したnebulinスーパーファミリーの脊椎動物における生理的な役割を明らかにすることを目的として、23年度は(C.laspファミリーの細胞における機能)の解析を進めた。 その結果、ニワトリ培養神経細胞にニワトリlasp-2に対するsiRNAやニワトリlasp-2のdeletion constructを導入すると成長円錐の形態や運動に異常が見られることが画像解析から明らかとなった。さらに、ニワトリ大脳由来のグリア細胞であるアストロサイトでは細胞と基質の接着部でlasp-2とzyxinが共局在することや、lasp-2の一部は細胞内の膜輸送と思われる構造に存在しアクチンフィラメントと思われる構造の上を運動していることが示された(2011年細胞生物学会・2011年動物学会で申請者および申請者が指導する学生が発表)。 さらにヒトlasp-1・lasp-2に対する抗体とGFP融合タンパク質ベクターを作成し、ラット海馬の神経細胞やラットグリア細胞でもニワトリと同様の局在を示すことを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データは順調に出ており、学会発表も続けているが、論文投稿に至っていない。
|
Strategy for Future Research Activity |
神経細胞における機能解析は当初の予定通り進め、計画には記述していなかったグリア細胞における解析も進める。 近年の研究から神経細胞の機能の制御にはグリア細胞が大きな役割と果たしており、グリア細胞が神経細胞に接触して制御するためにはグリア細胞の細胞骨格が機能していると考えられる。グリア細胞が進化の段階でどのような機能を担っていくのか、その過程にnebulin superfamilyの多様性がどのように関わっているのか明らかにしたい。
|
Research Products
(1 results)