2010 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアで放散的種分化を起こしている植物の系統解析
Project/Area Number |
22570097
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
副島 顕子 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (00244674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 良和 東海大学, 農学部, 准教授 (70332088)
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Keywords | 種分化 / 細胞地理学 / 分子系統解析 / 東アジアフロラ / 国際情報交換 |
Research Abstract |
中国に分布するキク科植物のシロヨメナ類について,22年度前半は可能な限りの文献調査と,国内標本庫の標本調査を行った.その結果,中国におけるシロヨメナ類の分布の中心のひとつである河北平野の北部~北西部で野外採集を行う計画をたてた 10月~11月にかけて,共同研究者と二人で訪中し,河北平野の北部にあたる北京周辺の山地と,北西部にあたる陜西省南部から湖北省西北部の山地において,現地の研究者の協力を得て,車を使った移動と採集を行った この野外採集により,目的とするシロヨメナ類植物の32集団薬150個体を採集することができた.現地での観察で,今回採集を行った地域にはおそらく3種類のシロヨメナ類が生育することや,形態だけでなく花期のずれという分化が起きているらしいことが明らかになった.採集した植物体は,押し葉標本およびDNA用サンプルを確保した後,生きたままの根を持ち帰り,圃場で鉢植えとした.持ち帰ったDNA用サンプルからのDNA抽出はすでにすみ,系統解析に必要な分子データを得る準備が進んでいる.また,持ち帰った生植物はほとんどの個体が活着して冬を越したので,今後これらの材料を用いて細胞学的な観察を行う予定である 一方,中国で野外採集を行う前後に,中国科学院の植物標本庫で標本調査を行い,中国全域におけるシロヨメナ類植物の分布と形態的変異についての知見を得ることができた.この結果から23年度の具体的な採集計画を効率よく立てられることが期待できる
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