2012 Fiscal Year Annual Research Report
フラボノイド代謝物DOPACをプローブとした生体分子修飾の解析
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22580129
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中村 宜督 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (60324381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 陽二 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (30305693)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ポリフェノール / ケルセチン / 生体内代謝物 / 分子標的 / DOPAC / クリックケミストリー / ビオチンラベル化 |
Research Abstract |
最終年度も、ポリフェノールの新規生理活性評価系の構築と標的分子の探索を行うとともに、ケルセチン配糖体の代謝過程におけるDOPAC生成の生理的な意義付けを試みた。特に、各種第2相薬物代謝酵素遺伝子のmRNA発現を対象にして、ケルセチン代謝物における構造活性相関を検討した。さらに、DOPACのClick Chemistry(Huisgen環化反応)を利用したプローブ、DOPACプロパルギルエステル(DPE)の細胞実験における有効性を評価した。 得られた主な成果は、1)フラボノイドのluteolinがp53による抗がん物質耐性作用を改善することを明らかにした。また、T-リンパ球モデルを用いて、活性酸素種生成物質によるアポトーシス誘導実験法を確立し、活性酸素種によるc-Jun-N-terminal kinaseの活性化、interferon-γとその受容体シグナル伝達のアポトーシスへの寄与を明らかにすることで、これらの分子が、ポリフェノール標的分子の候補を同定した。2)ケルセチン代謝物の中で、DOPACは最も強力にNQO1、HO-1、GCLCなどの第2相酵素遺伝子発現を誘導するだけでなく、細胞内glutathione量を有意に増加させたことから、解毒亢進機能を担う代謝物であることを示唆した。3)DOPACのカルボキシ末端にアルキン基を有するDPEが親化合物のDOPACと同様の生理活性を有すること、DPEがタンパク質修飾作用を有することをそれぞれ細胞レベルで確認し、DPEがDOPACの標的分子を探索するツールとして有用であることを証明した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Development and application of a method for identification of isothiocyanate-targeted molecules in colon cancer cells2012
Author(s)
Miyoshi, N., Yonemochi, T., Tomono, S., Fukutomi, R., Nakamura, Y., Ohshima, H.
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Journal Title
Anal. Biochem.
Volume: 429(2)
Pages: 124-131
DOI
Peer Reviewed
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