2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22580142
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Research Institution | Shokei Gakuin College |
Principal Investigator |
赤坂 和昭 尚絅学院大学, 総合人間科学部, 教授 (10201881)
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Keywords | 活性酸素 / 抗酸化活性 / 目視検出 / 簡易評価法 |
Research Abstract |
活性酸素・脂質過酸化と疾患や加齢との関わりから、抗酸化化合物に対しての注目も高まってきている。油脂は内的、外的要因(光や温度など)により著しく安定性が損なわれ、その結果、栄養、風味ばかりでなく、更には安全性の問題を引き起こす。脂質の酸化反応は誘導期の後.ラジカル連鎖反応により急激に進行する。試料に抗酸化剤を加えることによって、脂質の酸化を抑制し、誘導期を延長することができる。 3.6-dihydroxyxanthaneの自己触媒的発色反応は、脂質の酸化と同様にラジカル反応的に進行することから、発色までの時間はビタミンCなどの抗酸化化合物により濃度依存的に延長された。この反応を、TLCプレート上で行うと、抗酸化成分を含まない周りの部分は数分で黄色〈発色したが、抗酸化成分を含むスポットは、濃度依存的に発色が遅れ、白いスポットとして検出でき、その量は発色するまでの時間で求めることができた。この方法を利用し、市販の果汁飲料、健康・スポーツ飲料などに含まれるビタミンCの定量について検討した。 シリカゲルTLCプレートに試料及びビタミンCの標準溶液を2μ1ずつスポットし、クロロホルム/メタノール/水/トリエチルアミン/酢酸(11:2.7:0.5:0.55:1.3)で展開した。試薬溶液を噴霧した後、乾燥防止のため密閉ガラス容器内に置き、光照射しながら発色の様子をビデオカメラで撮影し、スポットが発色するまでの時間をビデオを再生しながら目視により求めた。試薬の酸化により、抗酸化成分を含まない部分は速やかに黄色に発色したが、抗酸化成分を含む部分は、白く抜けたスポットとして検出された。ビタミンCの検出下限は0.25mMで、1~20mMの範囲で発色するまでの時間と濃度の間に良好な直線関係都認められた(r=0.999)。市販飲料(10種)を測定した結果、市販のF-キット酵素法による結果と高い相関性が得られた(r>0.995)。
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Research Products
(1 results)