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2010 Fiscal Year Annual Research Report

相分離構造を利用した難接着木材用接着剤の開発とそのメカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 22580181
Research InstitutionShizuoka University

Principal Investigator

山田 雅章  静岡大学, 農学部, 助教 (20293615)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 滝 欽二  静岡大学, 農学部, 教授 (00022252)
Keywords相分離 / 木材接着 / 架橋 / ポリマーブレンド / 集成材 / ポリビニルアルコール / イソシアネート化合物
Research Abstract

東南アジア産早生樹や国産ヒノキは、油状成分を多く含んでおり接着が阻害されるため、難接着木材と呼ばれている。ポリビニルアルコール(PVA)は、水性高分子-イソシアネート系接着剤などの接着剤のベースポリマーや保護コロイドに使用される側鎖に親水性の水酸基と疎水性のアセチル基を有するポリマーである。本研究では強度の高い完全ケン化PVAを海、油状成分の接着性に優れた低ケン化PVAを島とした相分離構造を有するブレンド接着剤を作製してフィルム物性や木材接着試験などを行い、難接着木材用接着剤開発のための基礎データを収集することを目的とした。本年度の研究により以下の知見が得られた。
・ PVA中の疎水基が多いほどイソシアネート化合物(pMDI)の粒子径は小さくなり分散性が良好となった。また、疎水基量が同等の単独系とケン化度78mol%/99mol%の様々なブレンド系を比較すると、ブレンド比が60/40と40/60の場合は単独系よりもpMDIの分散性が良好であった。この結果より、疎水基量が同等でもブレンド系の方がpMDI分散性に優れ反応性が良好となることが予想された。
・ 接着剤フィルムのSEM観察により、PVA単独系フィルムは表面および断面が平滑であったが、ブレンド系では海領域と島領域から成る相分離構造を確認することができた。
・ ケン化度が同等の単独系とブレンド系の比較、すなわちケン化度が91mol%および87mol%になるようにブレンドしたブレンド系と単独系との動的粘弾性を各々比較すると、pMDI未添加系ではガラス転移点以上の貯蔵弾性率(E’)はブレンド系の方が高く、添加系では200℃以上の高温域でのE’値はブレンド系の方が大きくなった。これらのことから、ブレンド系は単独系よりもPVA水溶液中でのpMDIの分散性が良く反応性も良いので、PVAの架橋密度が高くなることが考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2010

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ケン化度の異なる2種類のポリビニルアルコールブレンドによる木材接着性改善に関する研究2010

    • Author(s)
      加藤隼人、山田雅章、滝欽二
    • Organizer
      日本接着学会年次大会
    • Place of Presentation
      関西大学(吹田市)
    • Year and Date
      2010-06-24

URL: 

Published: 2012-07-19  

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