2012 Fiscal Year Annual Research Report
小売業地域寡占下の青果物流通再編に関する実証的研究
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22580230
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
坂爪 浩史 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80258665)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 小売業地域寡占化 / 青果物流通 / チェーンスーパー |
Research Abstract |
本研究では、小売業の構造変化と青果物流通再編との関係について、国内各地域ごとの状況に焦点を当てた分析を行った。具体的な分析地域としては、北海道、東北、中四国、九州の4地域を取り上げた。 わが国の小売集中度は、全国レベルでは上位10社で10%程度と、市場寡占化の動きは他の先進諸国に比較して緩慢である。しかし、それぞれの地域においてはチェーンスーパーの統合ならびに広域化によって小売業の寡占化の流れが強まっており、系列企業を含む上位3社でおよそ25%に達するようになっている。 これら広域化したチェーンスーパーの青果物調達は、輸入品ならびに遠隔産地の青果物については本部集中仕入れとして効率性を追求する一方で、地場産品については、消費者の地産地消指向に対応するため、各地区にバイヤーを配置してエリア仕入れを重視するという二元的な構造となっていることを明らかにした。前者の本部集中仕入れは基本的に市場外流通であるが、中には東京・大阪などの大都市中央卸売市場を仲介した商物分離取引が一定程度含まれている。後者のエリア仕入れについては、本部から離れたエリアにおいては、配送効率等の問題から、地場産品だけでなく、遠隔産品についても当該地区内の卸売市場を利用する傾向がある。これらのことから、本部所在地区の卸売市場は一方では本部集中仕入れの拡大、他方ではエリア仕入れの拡充によって、チェーンスーパーの広域化とパラレルで成長できない構造となっている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)