2010 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋筋原線維形成過程における太いフィラメントの形成・制御機構に関する研究
Project/Area Number |
22580301
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
服部 昭仁 北海道大学, 名誉教授 (50125027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾嶋 孝一 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所・畜産物領域, 主任研究員 (60415544)
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Keywords | 骨格筋 / ミオシン / 太いフィラメント / 筋原線維 |
Research Abstract |
骨格筋線維内に存在する筋原線維は筋収縮の最小単位であるサルコメアが連続的に配向することで形成されている。このサルコメアは主にアクチンを中心とした細いフィラメントとミオシンを中心とした太いフィラメントにより構築されている。in vivo骨格筋のサルコメアの太いフィラメントは双極性であり、直径15nm、長さ1.6μmとサイズは厳密に制御されている。しかし、筋原線維形成過程において太いフィラメントの形成メカニズムは不明な点が多い。昨年度の研究ではin vivo骨格筋細胞の筋原線維形成過程での太いフィラメントの制御機構を明らかにするために、太いフィラメントを構成するミオシンに結合する分子を探索することを目的とした。ミオシン分子は主にsubfragment-1,subfragment-2,およびLight meromyosinのドメインに分けることができる。そのため、各ドメインにGSTを付加したGST融合タンパク質を作成し、各GST-融合タンパク質に結合してくる分子の探索をPull down assayにて行った。試料としてサルコメア形成過程(筋発生過程)の培養骨格筋細胞、およびマウス新生仔骨格筋組織を試料として用いた。その結果、各ドメインに結合してくる分子を電気泳動上のバンドとして検出することが出来た。生後7日目マウス骨格筋組織と用いてpull-downした試料と培養骨格筋細胞を用いてpull-downした試料間における電気泳動パターンの類似性は低く、培養筋細胞lysateを用いた時の方が、高分子量に位置するバンドがより多く検出できた。今後は、検出されたバンドを質量分析計にて同定し、そのミオシン分子に対する機能を解明する予定である。
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