2012 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋筋原線維形成過程における太いフィラメントの形成・制御機構に関する研究
Project/Area Number |
22580301
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
服部 昭仁 北海道大学, -, 名誉教授 (50125027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾嶋 孝一 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所, 研究員 (60415544)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 骨格筋 / ミオシン / 太いフィラメント / 筋原線維 |
Research Abstract |
骨格筋線維内に存在するサルコメアはアクチンを中心とした細いフィラメントとミオシンを中心とした太いフィラメントにより形成されている。太いフィラメントはミオシン分子が300以上集合して形成される超タンパク質複合体である。一方、細胞内に存在するタンパク質は常に合成と分解を繰り返している。太いフィラメントもその例外に漏れず、太いフィラメントを構成する個々のミオシン分子は新たに合成されたミオシン分子と入れ替わっていると考えられるが、そのメカニズムは不明な点が多い。本年度は太いフィラメントを形成するミオシン分子がどのようにして置換しているのかを検討した。GFP標識したミオシン分子を培養骨格筋細胞に発現させ、蛍光退色後蛍光回復(FRAP)を測定した。その結果、蛍光退色10時間後に、太いフィラメントの蛍光強度は元の強度の50-60%まで回復することを見出した。このことは放射性同位元素を用いてミオシン分子の半減期を測定した古典的な実験の報告でミオシン分子の半減期が2-3日であることを考慮すると、ミオシン分子は極めてダイナミックに置換していることを示している。さらに、太いフィラメント内のミオシン分子置換メカニズムを明らかにすることを目的に、アクチン-ミオシン相互作用を阻害、あるいは、微小管の形成を阻害した条件下でミオシン分子の置換様相をFRAPで観察した結果、いずれの場合も蛍光強度の回復様相は無処理の対照区とほぼ同様であった。以上の結果は、サルコメアにおけるミオシン分子の置換にアクチン-ミオシン相互作用ならびに微小管は必須でないことを示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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