2012 Fiscal Year Annual Research Report
リプログラミング状態の非侵襲的評価系を用いたミニブタ体細胞核移植技術の高度化
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22580321
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
三好 和睦 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (70363611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 正宏 鹿児島大学, 医用ミニブタ・先端医療開発研究センター, 教授 (30287099)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 体細胞クローニング / 核移植 / リプログラミング / ミニブタ |
Research Abstract |
平成22年度の研究において、活性化処理後のミニブタ体細胞クローン胚を4~12mMのバルプロ酸で24時間処理することにより胚盤胞形成率が改善されたので、それらの胚におけるOct-3/4遺伝子の発現状況を非侵襲的に評価した。その結果、無処理区ではOct-3/4遺伝子を発現している胚盤胞は観察されなかったが、8mM区ではほとんど(93.3%)の胚盤胞が同遺伝子を発現していた。このことから、8mMのバルプロ酸で24時間処理することにより、クローン胚のリプログラミング状況を改善し得ることが示唆された。また、平成23年度の研究において、定期的な振動を与えながら体外成熟培養した卵子を用いてクローン胚を作出することにより胚盤胞形成率が改善されたので、どの期間に振動させる必要があるのか検討した。その結果、そのような発生促進作用は、成熟培養の後半21時間に振動を与えた場合にもたらされることが明らかになった。さらに、その期間の振動が卵子周辺に付着した卵丘の膨化を促進することが示された。卵丘の膨化状況はブタ卵子の受精能および発生能と密接に関係しているので、振動により卵丘膨化が促進されてレシピエントとして用いる卵子の質が高くなった結果、クローン胚の発生が改善された可能性がある。以上の結果から、質の高いレシピエント卵子の供給システムが開発された。これらの知見をもとに、オーエスキー病抵抗性因子やアルツハイマー病発症因子として注目されているヒトネクチン-1遺伝子を導入したミニブタ体細胞を用いてクローン胚を作出し、それらに由来する胚盤胞においてヒトネクチン-1タンパク質が発現していることを明らかにした。そのような遺伝子改変クローン胚752個を3頭の仮親に移植した結果、いずれの仮親においても超音波画像診断による妊娠が認められたので、現在経過観察中である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)