2011 Fiscal Year Annual Research Report
和漢薬“牛蒡子"成分アルクチゲニンから新規膵臓がん治療薬の開発
Project/Area Number |
22590098
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
手塚 康弘 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 准教授 (70236975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊岡 尚樹 富山大学, 大学院・理工学研究部(工学), 教授 (10217565)
SURESH Awale 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 助教 (00377243)
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Keywords | 癌 / 栄養飢餓耐性 / 和漢薬 / 膵臓がん / 抗がん剤 / アルクチゲニン / PANC-1 |
Research Abstract |
昨年度の検討において,アルクチゲニンのメトキシ基3個を全てエトキシ基に代えた化合物が最も強い栄養飢餓耐性解除活性を示すことが明らかとなっている。そこで,これらの一部をプロピルオキシ基に変えた化合物など数種のアルクチゲニン類縁体を合成して,栄養飢餓耐性解除活性を検討したが,残念ながら,活性の向上は見られなかった。一方,アルクチゲニン類縁体を含むテイカカズラ(Trachelospermum asiaticum)及びリョウカオウ(Wikstroemia indica)の成分検索を行い,Trachelospermum asiaticumから(-)-アルクチゲニン及び既知類縁体2種を,Wikstroemia indicaから(+)-アルクチゲニンを含む(+)-アルクチゲニン類縁体など15化合物を単離した。これらの化合物の栄養飢餓耐性解除活性は,富栄養培地(DMEM培地)では細胞毒性を示さず,栄養欠乏培地(NDM培地)でのみ示される細胞毒性で評価した。その結果,Trachelo spermumから単離した(-)-体は選択的細胞毒性を示すのに対し,Wikstroemia indicaから単離した(+)-体は殆ど細胞毒性を示さなかった。これらのことより,アルクチゲニンの示すPANC-1細胞に対する強力な選択的細胞毒性において,ラクトン部の3位及び4位の絶対配置が重要であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初3力年で計画した内容の大部分を2年間で達成する事ができ,アルクチゲニンに匹敵する活性を示す化合物も得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの計画を継続するとともに,得られた成果について纏め,活性発現に必要な構造の検討などを行う。
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