2012 Fiscal Year Annual Research Report
イノシトールリン脂質による血管カルシウム輸送制御とその病態学的意義
Project/Area Number |
22590254
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
喜多 紗斗美 福岡大学, 医学部, 講師 (10461500)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脂質キナーゼ / 血管リモデリング / 脂質代謝異常 / シグナル伝達 / 薬理学 |
Research Abstract |
本研究では、NCX1輸送体およびTRPCチャネルの血管特異的遺伝子改変マウス、PIP5K分子種欠損マウスおよび薬理学的ツールを用いて、血管機能および血管リモデリングにおける動脈Ca2+輸送系のPIP2制御機構の生理的役割を解明することを目的とする。平成24年度は、血管のNCX1やTRPCチャネル機能と血圧調節について調べるため、種々の血管平滑筋特異的高発現マウス(NCX1、TRPC3、TRPC6、TRPC3-DN、TRPC6-DN)およびNCX1遺伝子欠損マウス(NCX1+/-)を用いてアゴニスト収縮および筋原性収縮反応について解析した。その結果、腸間膜動脈のα1受容体刺激収縮反応がNCX1ヘテロ欠損マウスやTRPC3およびTRPC6のドミナントネガティブ変異体マウスで抑制されるが、5-HT受容体刺激収縮反応では影響されないことを見出した。さらにFura-PE3を用いて、同収縮反応時の細胞内Ca2+濃度変化をモニターしたところ、収縮反応に対応した細胞内Ca2+濃度変化が観察された。一方、腸間膜細胞脈の筋原性収縮はNCX1ヘテロ欠損マウスやTRPC3ドミナントネガティブ変異体マウスで抑制されるが、TRPC6ドミナントネガティブ変異体マウスでは影響されない。これらの結果は、刺激依存性にCa2+動員に関わるイオン輸送分子の構成が異なることを示唆している。また、NCX1およびTRPC3の高発現マウスでは血圧が有意に高く、両者が筋原性収縮に関与していることが反映されているものと考えられる。また、筋原性収縮は高血圧症以外に動脈硬化症や糖尿病などの血管障害にも関与すると推察されていることから、NCX1やTRPC3のイノシトールリン脂質による活性制御機構と筋原性収縮について、これら分子の可視化マウスを用いて引き続き検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Preferential involvement of Na+/Ca2+ exchanger type-1 in the brain damage caused by transient focal cerebral ischemia in mice.2012
Author(s)
Morimoto N, Kita S, Shimazawa M, Namimatsu H, Tsuruma K, Hayakawa K, Mishima K, Egashira N, Iyoda T, Horie I, Gotoh Y, Iwasaki K, Fujiwara M, Matsuda T, Baba A, Komuro I, Horie K, Takeda J, Iwamoto T, Hara H.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun
Volume: 429(3-4)
Pages: 186-190
DOI
Peer Reviewed
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