2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590316
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古賀 孝臣 九州大学, 大学病院, 講師 (70380615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 和憲 九州大学病院, 大学医学研究院, 講師 (50217668)
鬼丸 満穂 九州大学病院, 大学医学研究院, 助教 (00380626)
岡野 慎士 九州大学病院, 大学病院, 臨床助教 (10380429)
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Keywords | CHFR / メチル化 / EGFR変異 / 非小細胞肺癌 / EML4-ALK / 喫煙 / 腺癌 / 扁平上皮癌 |
Research Abstract |
非小細胞肺癌においてCHFR異常メチル化とEGFR変異は臨床病医学的因子と患者予後が明瞭に対極の関係にあることが明らかにした(Koga T, et al., Int J Cancer 2010)。208例の非小細胞肺癌において、CHFR異常メチル化は29例(14%)に見られ、EGFR変異は48例(23%)に見出された。CHFR異常メチル化とEGFR変異は相互に背反(同一症例中に重複して見られない)に見出され(p=0.004)、CHFR異常メチル化例は喫煙、低分化、リンパ管浸潤(これらは予後不良と相関する)、および有意に予後不良と関係し、これらはEGFR変異が予後良好な方向に各因子と関連したこととは対照的であった。これらの結果は、CHFRとその上流、下流の遺伝子は予後不良非小細胞肺癌の有望な治療標的になり得る可能性を示唆する。 肺腺癌において、EGFR変異とEML4-ALK融合、およびKRAS変異は背反に見出されることが示唆されており、CHFRとこれらの変異の関係を調べた。腺癌においては、EGFR変異に対して、CHFR異常メチル化、およびKRAS変異はそれぞれ背反に見出された。またこれらの遺伝子変異の中で、CHFR異常メチル化例は有意に予後不良であり、リンパ管浸潤、および肺胞破壊性増殖と関係していた。これらの結果は、CHFR異常メチル化例は腺癌においても、リンパ管浸潤や組織破壊性増殖を基にして患者予後を悪化させることを示唆し、有望な治療対象となり得ると考えられた。
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Research Products
(4 results)