2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590316
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古賀 孝臣 九州大学, 大学病院, 講師 (70380615)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | CHFR / 異常メチル化 / 肺扁平上皮癌 / 分子標的 |
Research Abstract |
1.CHFRがサイレンシングされているQG56とQG95扁平上皮癌細胞株にCHFR cDNA搭載プラスミドベクター(pcDNA3.1)を導入した。 2.CHFR遺伝子を導入し強制発現させたQG56培養細胞は、コントロール細胞に比べて有意に増殖速度が低下した (p<0.05)。 3.空ベクターを導入した細胞は紡錘形形態をとり、結合性に乏しく、多核、あるいは巨大な核を持った細胞が散在性に出現したが、CHFR遺伝子導入細胞株はこれらの核異常を示す細胞は有意に減少し、細胞間の結合も回復しコロニーを形成する傾向にあった。 4.フローサイトメトリーによる解析で、CHFR導入により異数体が減少した。以上の結果より、CHFR導入により肺扁平上皮癌細胞の悪性形質が低下することが示唆された。 5. CHFRのサイレンシングが肺扁平上皮癌の悪性度に与える分子機構を明らかにするために、CHFR導入細胞と空ベクター細胞をDNAマイクロアレイ(イルミナ社BeadArray-Reader)で解析し、CHFRと連動して発現変動する分子を検索した。約47000の遺伝子のうち、4500の遺伝子に発現変動の有意差を得た。CHFRはアポトーシス、細胞増殖、細胞周期に関与する多くの遺伝子と連関していた。発現値の分散が低いこと、発現変動比が2程度以上あることを条件に、解析対象を50の遺伝子に絞り込んだ。CHFRの遺伝子導入により発現が抑制される遺伝子に、MIPEP、METRNL、NR2F2、GAS6などが含まれていた。分泌タンパクのGAS6は、新規の細胞増殖因子とされ、Axlのリガンドであるとされる。発現が上昇する遺伝子に、SLC2A9、Fbxw7、TXNIPなどがあるが、Fbxw7はE3ユビキチンリガーゼでありc-mycの分解に中心的な役割を演じる。今後は、これらの候補分子を病理学的・分子生物学的に解析する。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)