2010 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌前駆病変の悪性化に関わる第8番染色体短腕上の責任遺伝子の同定
Project/Area Number |
22590335
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
泥谷 直樹 大分大学, 医学部, 助教 (80305036)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守山 正胤 大分大学, 医学部, 教授 (90239707)
|
Keywords | 膵癌 / 細胞株 / 癌抑制遺伝子 / アレイCGH / 網羅的発現解析 |
Research Abstract |
膵癌細胞株を用いて第8番染色体短腕(8p)上に存在する膵癌進展に関わる癌抑制遺伝子候補の抽出を試みた。まず膵癌細胞株のコピー数異常を調べた。次に網羅的発現解析を行い、8p欠失細胞株で有意に発現が低下・消失している遺伝子を抽出した。さらに抽出された遺伝子についてReal time PCR法および免疫組織化学法で、膵癌症例組織における発現変化を確認した。 1.膵癌細胞株のアレイCGH解析 12種類の膵癌細胞株を入手してゲノムを回収し、マイクロアレイを用いてアレイCGH法でコピー数異常を網羅的に調べた。膵癌症例で高頻度にみられた9p(CDKN2A),17p(TP53),18q(Smad4)の欠失は、大部分の膵癌細胞株でも認められた。8pの欠失は12種類のうち8種類で認めた。 2.膵癌細胞株の網羅的発現解析と候補遺伝子の抽出 12種類の膵癌細胞株からそれぞれRNAを回収して、マイクロアレイを用いて網羅的発現解析を行った。8p欠失がない細胞株に比べて8p欠失細胞で発現が低下している8p上の遺伝子群が抽出された。これらの中には既に癌抑制遺伝子として報告されているものも数個存在した。 3.候補遺伝子発現低下の確認 抽出された候補遺伝子についてReal time PCR法で8p欠失細胞で発現低下していることを確認した。さらに抗体が入手可能な遺伝子については膵癌症例組織で発現が低下していることを免疫組織化学的に証明した。
|
Research Products
(4 results)
-
-
-
-
[Presentation] 多発膵管状腺癌の1例2010
Author(s)
高司亮, 山田康成, 松本俊郎, 本郷哲央, 森宣, 太田正之, 北野正剛, 泥谷直樹, 守山正胤
Organizer
日本医学放射線学会秋季臨床大会
Place of Presentation
パシフィコ横浜
Year and Date
2010-09-18