2012 Fiscal Year Annual Research Report
医学教育アウトカム評価法としてのカルテピアレビューシステムの開発
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22590448
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
亀岡 淳一 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30261621)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 医学教育 / アウトカム評価 |
Research Abstract |
日本の医学教育において、インプット評価(どのような教育が施されているか)・アウトプット評価(終了時にどのような能力が獲得されたか)はなされているが、アウトカム評価(どのような人材を生み出したか)はほとんどなされていない。そこで、アウトカム評価法の一つとして、「診療録ピアレビューシステム」の開発を計画した。平成23年度に実施したpilot studyの結果は、級内相関係数は中等度(平均値0.53±0.12)で、評価者間での基準の違い・一部の評価項目の不適切さが指摘された。平成24年度は、上記結果を踏まえて、基準となるべくモデル症例を作成し、評価表を改訂し、症例数・評価者数を増やして、再度信頼性検討を実施した。過去5年間に研究協力病院(東北地方の4病院)の内科外来を新患受診し、後期研修医(卒後3~10年目)が診療し、最終的に入院となった患者112名(消化器30、循環器30、呼吸器12、その他40名)の外来診療録を、評価者(東北地方以外の総合診療医4名)が、病院を別々に訪れて、評価表(記載の有無:3段階評価14項目、診療内容:5段階評価15項目)に基づいて評価した。事前に東北大学病院および全研究協力病院の倫理委員会の承認を得た。平均所要時間は1260±103分(1170~1405、1症例あたり11.3分)であった。全112例全29項目の平均点は84.1±7.7(54-108)であり、評価者の相の級内相関係数の単一測定値は0.733 (95%信頼区間, 0.720-0.745)、平均測定値は0.917 (95%信頼区間, 0.912-0.921)であった。評価項目に対しておこなった因子分析の結果,6因子(病歴聴取、身体診察、臨床推論、治療とアウトカム、レトリック、患者関係)が確認された。以上より、信頼性の向上が認められ、医学教育のアウトカム評価に適用しうるシステムと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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