2010 Fiscal Year Annual Research Report
小児がん患児・保護者と看護師のための食支援ヘルス・リテラシー・サイトの開発
Project/Area Number |
22590457
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
住吉 智子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50293238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 章 拓殖大学, 工学部, 教授 (40244975)
寺尾 通徳 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40115051)
田中 美央 新潟大学, 医歯学系, 助教 (00405052)
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Keywords | 小児がん / 食支援 / ヘルス・リテラシー / 情報教育 / 感染予防 / e-learning |
Research Abstract |
本研究は"小児がん患児とその保護者に対する食事基準の教育"と,"看護師に対する食支援教育"の両機能を持ち合わせた食支援ヘルス・リテラシー・サイトの開発を行うことを最終目的とする.その達成に向けて平成22年度は,初年度の計画である短期集中型のレベルダウン型教育方法に適した要素の抽出と,食支援ヘルス・リテラシー・サイトのプロトタイプの設計を計画した.この結果,以下の実施と成果が得られた. 小児がん患児への食支援に関する問題点の抽出:小児がん患児の保護者50名,小児病棟看護師22名を対象としてインタビューならびに質問紙にて調査した結果,次の3点が明らかになった.1.保護者は小児がん患児の免疫能の変化に対応しきれず,過剰に食事内容を制限してしまう傾向があること.2.医師,看護師間でも知識の偏りがあり,指導にばらつきがあること.3.免疫能の変化に十分対応しきれる紙媒体のパンフレットには限界があり,先行研究や調査資料,医療機関の配布物では保護者にとっては利便性が乏しいことである.これらの問題点に関して,医療関係者らに聞き取り調査を実施し,レベルダウン型教育方法に適した要素の抽出を行った.その結果複雑な食品情報を簡便に集約し図示する,疑問が早急に解決できる方略を搭載する,免疫レベルが上がることに伴う食品情報が減少するシステムを中心軸に置くことが抽出された.この結果をもとに現在はプロトタイプシステムを設計,製作し,試験的運用を実施している.(日本小児がん看護学会にて発表した.) 次年度は,医師,看護師,患児の保護者からの評価を得て,洗練させていくことを課題としている.
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