2011 Fiscal Year Annual Research Report
占領期の保健医療政策に関する考察 GHQ文書内の相互リンク化による検証
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22590476
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
杉田 聡 大分大学, 医学部, 教授 (00222050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 誠二 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 講師 (60561553)
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Keywords | GHQ / 占領史 / 保健医療史 / 医療政策 / 感染症 / 公衆衛生学 |
Research Abstract |
研究の目的占領期において、「占領した側の」GHQ/SCAP/PHW(連合国最高司令官総司令部保健医療福祉局)と「占領された側」の厚生省、医師会、各種団体等との間で行われた政策の交渉過程と結果を分析することを目的とした。 研究の内容この時期の史料は、日本国内にあまり残存せず、PHWのDaily Journal(部局内回覧文書)に収載されたMemorandum for Record(記録用覚書)等の各種のGHQ文書を解読、復刻することで、交渉過程と結果を分析した。また、既に申請者らが復刻・電子化したWeekly Journal(週刊広報)とのハイパーリンク化を行った。本年度(平成23年度)には目標としていたGHQ/PHW文書のDaily Journalにおいて保存されているMemorandum for Recordの表題を、検索⇒解読⇒復刻⇒データ処理の手順を用いて、相互のデータのハイパーリンク化を約八割行った。さらに同文書の無線交信記録、連絡書信、および会議記録を同様な手法によって約五割を電子ファイルに入力した。さらに同データベース化の構築に関して、研究代表者・分担者のみならず連携研究者と意見交換してその構成を検討した。 他方、申請者が研究分担者となっている「近現代の日本における医療の構造変化と歴史の重層(研究代表者:鈴木晃人)」プロジェクトと連携を保ちながら、復刻されたGHQ文書の情報の概要をホームページ上に公開し、研究成果を広く社会・国民に発信する予定である(一部は公開済み)。参照:GHQ/PHW(公衆衛生福祉局)Weekly Bulletin復刻資料の提供について http://www.rekishow.org/GHQ-PHA/
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初目的としていたGHQ/PHW文書のDaily Journalにおいて保存されているMemorandum for Recordの表題を、検索⇒解読⇒復刻⇒というデータ処理の手順を用いて、相互データのハイパーリンク化が約八割できたこと。さらに同文書の無線交信記録、連絡書信、および会議記録を同様な手法によって約五割できたことを電子ファイルに入力できたこと、から(2)おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
GHQ/PHW文書のDaily Journalにおける無線交信記録、連絡書信、および会議記録を同様な手法にてデータベース化するため、システム構築の専門家である連携研究者と意見交換してその構成を検討する。
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