2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト乾燥羊膜を用いた再生医療材料の作製に関する研究
Project/Area Number |
22590498
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
岡部 素典 富山大学, 大学院 医学薬学研究部, 助教 (60283066)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 淑子 富山大学, 大学院 医学薬学研究部, 准教授 (00171421)
小池 千加 富山大学, 大学院 医学薬学研究部, 助教 (10523889)
二階堂 敏雄 富山大学, 大学院 医学薬学研究部, 教授 (50180568)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | ヒト乾燥羊膜 / 海洋性コラーゲン / 滅菌効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
羊膜はコラーゲンと弾性線維で構成される強靱な生体膜で、その抗炎症作用や上皮化促進効果が創傷治療に古くから利用されている。我々はヒト羊膜の効能を最大限に引き出し細胞増殖の足場として利用すべく、ハイパードライ(HD)乾燥法で医療用のコラーゲンシート(ヒト乾燥羊膜)を開発してきた。HD乾燥法は、減圧により水の沸点を下げ、遠赤外線で試料表面の水分を除去し、マイクロ波で水の運動エネルギーを上昇させて乾燥させる方法(低温・低酸化の乾燥方法)で、凍結乾燥(FD)と全く異なるメカニズムである。 しかし、眼科領域で角膜穿孔時にパッチとして使用する際、コラゲナーゼ等による患部からの脱落や、緑内障でのブレブ形成時(眼房水をバイパスさせるためのプール形成時)でもその強度の増強不足が問題となる。脳外科領域で広範囲に脳硬膜のパッチとして使用する場合や耳鼻科領域で鼓膜の破損時にパッチとして使用する場合においても強度の不足が問題となってきた。 大量に入手しやすいウマ羊膜(尿膜)を用い、中性ブタコラーゲンでコーティングした。0.2%の濃度では効果がみられないのに対し、0.4%では強度を増強する傾向がみられ、0.6%で有為な増強効果がみられた(H22・23度報告)。 ヒト生羊膜を0.1%グルタールアルデヒドによる架橋後、HDを行なったヒト羊膜は有意差がでないものの強度を増強する傾向となった(H23度報告)。乾燥した羊膜を0.1%グルタールアルデヒドで架橋後、HD乾燥を行なったヒト羊膜は有意に強度を増強した。 ヒトHD 羊膜の特徴として1)微細構造が保たれる2)水の透過性が低い3)イヌリンなどの低分子やアルブミンのような高分子の透過性も低い4)FDに比べて抗炎症作用がある5)可溶性コラーゲンを乾燥羊膜にコーティングし架橋する事でその強度を増加させられる6)HDによる乾燥には殺菌作用がある、などを明らかにした。
|
Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] The clinical application of the new dried human amniotic membrane.(Hyper-Dry amnion : HD-AM).2012
Author(s)
Okabe M., Yoshida T., Koike C., Hayashi N., Fujisaka M., Shojaku H., Arai N., Tsuno H., Kitagawa K., Endo S., Watanabe Y., Noguchi M., Hayashi A., Saito S., Nikaido T.
Organizer
ISSCR The 10th Annual Meeting
Place of Presentation
Yokohama
Year and Date
2012-06-13 – 2012-06-16
-
-
-
-
-
-
-
-
-