2012 Fiscal Year Annual Research Report
ゼノグラフトモデルマウスを用いたHTLV-1感染バイオアッセイ系の確立と臨床応用
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22590532
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
岡山 昭彦 宮崎大学, 医学部, 教授 (70204047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高城 一郎 宮崎大学, 医学部, 講師 (20418841)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | HTLV-1 / ATL / NOGマウス / ゼノグラフトモデル / 感染予防 / 発症予防 |
Research Abstract |
本研究は我々が確立したHTLV-1 キャリア末梢血液単核細胞のNOG マウス移植ゼノグラフトモデルを用いることで、HTLV-1 細胞間感染と感染細胞クローン増殖のメカニズムを解明し、HTLV-1 感染の予防と治療の可能性を探ることを目的とする。平成24年度においては、①HTLV-1感染成立に必須な細胞分画の解明、②in vivoにおける細胞間感染成立因子の解明、③クローン増殖細胞の同定とATL発症危険因子解明に取り組んだ。①については研究同意のえられたHTLV-1キャリア末梢血液単核細胞(PBMC)についてCD4,CD25等の表面マーカーについてのFACS解析および非キャリアとの比較を行い、移植に適した細胞分画の同定を試みた。しかし今回の対象においてはこれら分画で明確な差がみられなかった。②については平成23年度の研究においてキャリア血清を用いることで感染率が低下する傾向にあったことから、接種する前後においてHTLV-1エンベロープ蛋白に対する中和活性を有するモノクローナル抗体(琉球大学田中勇悦教授より供与)を投与したところ、明らかなプロウイルス量の減少を認め、新規感染が抑えられていると考えられた。③については抗体投与実験において、対照群では感染細胞クローナリティが投与群よりも多様性に富んでいる結果がえられ、新規感染をおさえることによりキャリアに存在する主要なクローンの増加がマウス体内で起こっていることが示唆された。上記の結果よりNOG マウス移植ゼノグラフトモデルに中和抗体投与を組み合わせることにより、よりキャリア生体内に近い条件を再現することが可能であり、細胞間感染と感染細胞クローン増殖のメカニズムを解明し、HTLV-1感染の予防と治療を検討する新たな動物モデルとして用いることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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