2010 Fiscal Year Annual Research Report
iPS細胞を利用した遺伝性血液疾患の遺伝子治療法開発
Project/Area Number |
22591071
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
菅野 仁 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (70221207)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 憲三朗 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (00183864)
|
Keywords | 先天性溶血性貧血 / 動物モデル / 造血幹細胞移植 / 赤血球酵素異常症 / 単一遺伝子疾患 |
Research Abstract |
今年度我々はPK異常症マウス(Pk-1^<slc>)線維芽細胞からiPS細胞を誘導をおこなった。Pk-1<slc>および同系の野生型マウス(CBA/N)真皮から線維芽細胞を樹立した。線維芽細胞にを初期化するために、4因子(Oct3/4、Sox2、Klf4、cMyc)のそれぞれをインサートとして含むpMXsプラスミドDNAを得て、レトロウイルスパッケージング用PLAT-E細胞にリポソーム法を用いて遺伝子導入した。このPLAT-E細胞の培養上清を回収し、0.45μmのセルロースアセテートフィルターに通し、これをウイルス液とした。 4種のウイルス液を線維芽細胞に加えて、37℃、5%CO_2存在下で培養し、ウイルス感染後4日目に、感染済み線維芽細胞をSNLフィーダー細胞へ再播種した。その翌日、培地をマウスES培地へ置換し、数週間後にコロニー形成を確認した。 Pk-1^<slc>、CBA/Nマウスの皮膚線維芽細胞および得られたiPS細胞株からゲノムDNAを抽出し、マウスPKLR遺伝子エクソン8領域をPCR法により増幅し、PCR産物を精製後制限酵素処理(BstEII)処理を行い、制限酵素断片長多型(RFLP)解析によって、PKLR遺伝子変異の有無を確認した。その結果、Pk-1^<slc>から得たiPS細胞株には野生型アレルを示す(110+104)bpのバンドは認められず214bpの変異アレルがホモ接合体として確認できた。 現在、初期化に用いた4因子のサイレンシングを確認するために、得られたコロニーのすべてからRNAを抽出して、RT-PCR法により遺伝子発現量を解析中である。
|