2010 Fiscal Year Annual Research Report
自己炎症疾患における炎症制御機能解析法の開発;家族性地中海熱をモデルとした研究
Project/Area Number |
22591152
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
東馬 智子 金沢大学, 附属病院, 助教 (00377392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷内江 昭宏 金沢大学, 医学系, 教授 (40210281)
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Keywords | 自己炎症疾患 / 家族性地中海熱(FMF) / MEFV遺伝子 / pyrin蛋白 / G304R変異 |
Research Abstract |
本年度はの研究成果は以下の通りである。 1)対象とする症例の選定とMEFV遺伝子解析、臨床症状、検査所見の解析 周期性発熱を認め、家族性地中海熱が疑われた症例に対し、MEFV遺伝子解析を施行した。これらの症例の遺伝子変異と臨床症状との関連性の有無に関して解析し、正常対照における遺伝子変異(多型)頻度を調べた。また、典型的な変異であるFMF診断例;E148Q/M694I変異例、今回の解析対象であるG304R変異例を選定した。 2)MEFV遺伝子発現の解析 末梢血を顆粒球と単球に分離し、それぞれからcDNAを作成した。上記対象症例におけるMEFV遺伝子発現プロフィール(総発現量ならびにalternative splicing量)を比較し、G304R症例においては明らかにexon2の欠損したalternative splicing量が優位であることを明らかにした。 これは、G304R変異が単なるアミノ酸変異を伴う変異としてのみならず、alternative splicingによって不完全なpyrin蛋白が合成されることにより、FMF発症に関わっていることを示唆しており、pyrinの機能低下を評価するよいモデルと考えられる。 来年度は、pyrin蛋白発現およびその細胞内の局在を明らかにし、MEFV遺伝子変異がpyrin機能に与える影響について検討をする予定である。
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