2012 Fiscal Year Annual Research Report
周期性発熱、アフタ性口内炎、咽頭炎、リンパ節炎症候群の病態解析と診断治療法の確立
Project/Area Number |
22591155
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
上松 一永 信州大学, 医学部, 准教授 (60262721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 法元 信州大学, 医学部, 助教 (00362129)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | autoinflammatory disease |
Research Abstract |
周期性発熱、アフタ性口内炎、咽頭炎、リンパ節症候群(PFAPA)は診断に苦慮することがあるが、今年度、バイオマーカーとして好中球/単球のFcgamma受容体 I (CD64)の強発現が診断に有用であることをまとめることができた(論文投稿中)。 CD64発現は好中球および単球活性化の指標であり、PFAPA発熱発作時に両細胞表面にきわめて強い発現を認め、発作間歇時には正常化し、正常健常人と差はみられなかった。好中球においては、CD64は正常人では発現がなく、IFN-gammaやG-CSFの添加によって発現が増強した。興味深いことに, 好中球/単球のFcgamma受容体 III (CD16)は、単球では発現はみられないが、発作時に発現を認める単球群を同定できた。他の自己炎症疾患や細菌感染症ではこのようなCD64発現高値を呈さないため、本方法はPFAPAの診断にきわめて有用と思われた。 血清サイトカイン値の測定では、発作間欠時と発熱発作時の血清IL-18, IL-1beta, IL-6, IL-8, TNF-alpha, IFN-gamma, IP-10, MIG値をELISAあるいはflex beads法で測定した。特に発熱発作初期において、一部の患者でIFN-gammaの上昇を認めた。IL-18は発作後遅れて上昇する傾向がみられたが、家族性地中海熱発作間欠期ほどの値ではなく軽度の上昇だった。IFN-gammaは他の炎症性疾患で上昇しないため、診断や病態解明に重要と思われた。 PFAPA患者では発熱発作時に好中球ならびに単球のCD64発現の著明な増強が認められ、本症の補助診断法に有用と考えられた。発作初期の血清IFN-gammaの上昇はCD64発現増強に関わっている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)