2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト神経幹細胞を用いた神経芽細胞腫発生メカニズムの解明
Project/Area Number |
22591165
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
青山 峰芳 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70363918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 清文 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70212462)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 神経芽細胞腫 / ヒト神経幹細胞 / ヒトiPS細胞 / N-myc遺伝子 / 腫瘍発生 |
Research Abstract |
申請者はヒトiPS細胞からヒト神経幹細胞を作成し、神経幹細胞に癌遺伝子であるN-mycを恒常的に発現させることで、正常細胞である神経幹細胞が腫瘍化し、神経芽細胞腫様に変化する可能性の有無について検討している。この成果は、正常細胞が腫瘍化するモデルをin vitroで再現することとなり、腫瘍発生メカニズムを解明する知見となると考えている。今年度において、昨年度に引き続きヒトiPS細胞由来神経幹細胞を作製し、得られた神経幹細胞をニューロスフェアと呼ばれる浮遊細胞の塊として培養を維持した。継代培養を繰り返し、神経幹細胞の分化能の変化について、細胞染色を用いて解析した。ニューロスフェアをマトリゲルコートによって接着性を獲得したカバーガラス上に移し培養を開始した。特定の未分化維持因子(塩基性線維芽細胞増殖因子FGF2および白血病抑制因子LIF)を除去するタイミングを工夫する事で神経細胞のみでなく、グリア細胞へも分化誘導させることを試みた。ヒト神経幹細胞ではグリア細胞への分化能が乏しいこととウイルスベクターの導入効率が低いことから、今年度はマウス神経幹細胞を用いた実験を行った。マウス神経幹細胞は継代を重ねるとグリア細胞への分化能が亢進した。N-myc遺伝子を神経幹細胞へ遺伝子導入するためのレトロウイルスベクターの作製し、発現誘導を試みた。コントロールベクターを用いて発現誘導を確認することができたが、N-mycタンパクの発現誘導は確認できなかった。おそらく、N-mycタンパクの細胞内での不安定性が関与したと思われた。細胞の増殖能についてもコントロール群と有意なちがいは観察されなかった。現在、比較的安定的な変異型N-mycの遺伝子導入するためのレトロウイルスベクターの作成を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)