2010 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性心疾患診断におけるシネタギングとファーストパス心筋血流MRIの有用性の検討
Project/Area Number |
22591339
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
長尾 充展 九州大学, 医学研究院, 客員准教授 (60533081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠中 正光 九州大学, 大学病院, 准教授 (40253413)
松尾 芳雄 九州大学, 大学病院, 助教 (50419595)
角南 俊也 九州大学, 大学病院, 助教 (80532845)
神谷 武志 九州大学, 大学病院, 医員 (20419534)
望月 輝一 愛媛大学, 医学研究院, 教授 (80145094)
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Keywords | MRI / 心筋パーフュージョン / タギング / 虚血性心疾患 |
Research Abstract |
「目的」虚血性心疾患患者に対して高磁場3テスラMRI装置を用いシネタギングMRIから安静時局所壁運動を、ファーストパス心筋血流MRIから安静時局所心筋血流量を測定する。安静時における虚血心筋の壁運動と血流異常を明らかにするとともに、負荷検査を必要としない安全で負担の少ない虚血性心疾患の診断方法の確立を目的とする。初年度は、虚血心筋における心内膜下の収縮障害を3TタギングMRIにより明らかにする。 「方法」冠動脈に多枝病変を有する患者群12名と健常者12・名に安静時の3TタギングMRIを施行した。心筋梗塞例は除外した。心基部、心中部、心尖部の左室短軸像のタギングイメージを用いて、左室中心部から放射状に伸びるタグの長さを心筋内層と外層に分けて、一心周期20フレームの間隔でモニターした。得られたタギングデータをOsirix inTagという自動解析ソフトを用いて解析し心筋内層と外層のストレインを算出した。 「結果」心筋内層のストレインは、冠動脈疾患患者群の虚血領域で非虚血領域より有意に低下しており、さらに健常者との比較でも有意に低下していた。それに対して心筋外層のストレインには、患者群での虚血と非虚血領域、虚血領域と健常者との2群間で差は認められなかった。 結論:3TタギングMRIのストレイン解析により心筋内外層のストレインを評価した。心筋内層のストレインは、冠動脈疾患患者の虚血領域で有意に低下しており、虚血検出に有用な非侵襲的指標となり得る
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Research Products
(7 results)