2010 Fiscal Year Annual Research Report
SPIO-MRIを用いた肝機能・肝線維化の評価法の確立
Project/Area Number |
22591342
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西江 昭弘 九州大学, 大学病院, 助教 (20457427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅山 良樹 九州大学, 大学病院, 助教 (40380414)
石神 康生 九州大学, 大学病院, 助教 (10403916)
柿原 大輔 九州大学, 医学研究院, 助教 (80529818)
中山 智博 国立国際医療研究センター病院, 放射線診療部, 医師 (70419571)
本田 浩 九州大学, 医学研究院, 教授 (90145433)
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Keywords | SPIO / クッパー細胞 / 鉄 / T2*map / 肝受容体シンチ / MRI |
Research Abstract |
[目的]SPIO-MRIの肝機能の診断能を評価するため、SPIO投与前後における肝実質の信号変化と、肝受容体シンチのパラメータの間に相関があるか検討を行った。 [症例・方法]対象は肝臓の精査のためSPIO-MRIと肝受容体シンチが施行された55例である。 SPIO-MRIではリゾビスト投与前後にT2*およびT2 mapが(それぞれ37例と55例で)撮像された。それぞれのmapを用いて、肝実質のR2*およびR2値(R2*=1/T2*,R2=1/T2)を計測した。リゾビスト投与前の肝実質のR2*およびR2値をPre R2*およびPre R2、またリゾビスト投与前から後のR2*およびR2値を差分した値を△R2*および△R2と定義した。肝受容体シンチに関しては、LHL15(静注15分後の肝臓と心臓+肝臓のカウント比)およびHH15(静注3分後と15分後の心臓のカウント比)の値を記録し、肝機能のgold standardとした。SPIO-MRIの肝機能パラメータであるR2*,R2,△R2*,△R2が、LHL15およびHH15と相関があるか回帰分析を行った。 [結果]Pre R2*値とLHL15の間に中等度の相関が見られた(相関係数=0.401)。△R2*と△R2、およびLHL15とHH15の、それぞれの組み合わせの間でも有意な相関が見られた(相関係数=0.333-0.430)。 [考察・結論]肝実質のR2*値は鉄の沈着程度を反映すると考えられる。一方、△R2*および△R2値はクッパー細胞の貧食能を示唆する指標であり、これらと肝機能との関連を裏付ける結果となった。SPIO-MRIから得られるパラメータは、肝機能の指標となり得ると考えられる。
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Research Products
(1 results)