2010 Fiscal Year Annual Research Report
CT画像解析によるステントグラフト形態の変化の分析
Project/Area Number |
22591402
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
井原 努 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (60467313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古森 公浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40225587)
山本 清人 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10298359)
小林 昌義 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (60329381)
坂野 比呂志 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (80584721)
森前 博文 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (80528737)
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Keywords | ステントグラフト / 腹部大動脈瘤 / 胸部大動脈瘤 |
Research Abstract |
【背景と目的】 腹部大動脈瘤の形態分類を行うため3DCTにて形態把握を行い、併せて大動脈瘤径評価の見直しを行った。大動脈瘤径評価は現在おもに横断面による最大短径の測定で行われている。しかし、瘤の形態により必ずしも最大短径が瘤径の評価に適さない状況もあると想定できうる。ワークステーションで腹部大動脈瘤症例のCT画像に3次元処理を行い、大動脈の中心軸に対する断面の瘤径と形態を分析し、これまでの評価との違いを検討した。 【対象と方法】 過去3年間に当科で治療を行った腹部大動脈瘤症例のうちワークステーションで処理を行った160例を対象とした。この症例群を対象に通常の横断面で測定した最大短径と、中心軸に対する断面の最大短径・長径および瘤の傾きとの関係を分析・検討した。計測方法はワークステーションに1mmスライスの造影CT画像を読み込みCurved Multi Planer Reconstruction像(以下CPR像)を作成し、その中心軸に沿った断面での最大短径と長径を測定した。動脈瘤の体軸に対する傾きを前面・側面で計測した。 【結果】 瘤の傾きと、横断面での最大短径と中心線に沿った断面での最大短径の差との関連は分布図を作成し評価したが相関を認めなかった。断面の形態に関しては、中心軸に対する断面での最大長径と最大短径の差は0-4mm85例、5mm以上は75例と半数近くの症例で楕円形を呈することが分かった。治療適応との対比として、通常適応とならない横断面で5cm未満の最大短径を有する動脈瘤症例をとりだし、5.0cm以上の断面平均径を有した数を集計すると65例中8例(10%)であった。 【今後の方向性】 上記を胸部においても行い、併せて有限要素法たて求められる壁応力と関連させステントグラフト治療を踏まえたうえでの有益な形態分類を考えていき、経時的な形態変化の評価を行っていく予定である。
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Research Products
(5 results)