2010 Fiscal Year Annual Research Report
散在性大腸癌発生における塩基除去修復遺伝子MYHの関与の解明と臨床応用への展開
Project/Area Number |
22591497
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
久野 隆史 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (30441281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 長秀 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (70314672)
田村 和朗 近畿大学, 理工学部, 教授 (20278823)
冨田 尚裕 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00252643)
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Keywords | 大腸癌 / MYH / 発癌 / 修復遺伝子 |
Research Abstract |
当大学における倫理委員会の承認の元、散在性大腸癌症例、APC変異の同定されていない大腸ポリポーシス症例、リンチ症候群、ミスマッチ修復異常を示さない家族集積大腸癌、および健康成人を対象とした。MYH遺伝子(1p34.3-p32.1)に生殖細胞系列の両アレル変異が存在すると、常染色体性劣性遺伝形式の大腸ポリポーシスを生じることが明らかにされ、遺伝子異状が大腸腫瘍と深く関わることが示唆されている。数個の同時性多発性大腸腫瘍において単一アレル変異の報告がある。大腸腫瘍発生への塩基除去修復遺伝子の関与を明らかにすべく、解析を開始した。散発性ならびに多発性大腸腫瘍例の血液あるいは正常大腸粘膜と腫瘍組織よりゲノムDNAを抽出し、解析に供した。MYH解遺伝子のイントロン/エキソン境界を含む全翻訳領域をDNAシークエンス解析した。現在までに右側結腸の多発性大腸癌+多発がハイリスクである可能性が示唆された。今後、本邦のMYH-associated polyposis(MAP)例で明らかになった変異を含め、解析を進めて報告するとともに、健常対象者の解析を進め、片アレル変異保因者の頻度を明らかにする予定である。 また、癌遺伝子KRAS、BRAFの遺伝子変異解析を、我々の開発したRFLP法、これに引き続いてシーケンスにより行った。癌および正常組織より抽出したDNAを用いて、マイクロサテライト不安定をBAT25およびBAT26、MYCL1についても評価する予定である。
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Research Products
(1 results)