2012 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌間質細胞の腫瘍免疫における新しい役割の解明とその応用による膵癌治療の新基軸
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22591523
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
井上 重隆 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 共同研究員 (00529802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 義浩 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 共同研究員 (40507795)
大内田 研宙 九州大学, 先端医療イノベーションセンター, 講師 (20452708)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 膵癌 / 腫瘍免疫 / 間質細胞 / 癌間質相互作用 / 膵星細胞 / マクロファージ |
Research Abstract |
腫瘍性病変は多種多様な細胞集団から構成されているが、従来の癌研究は腫瘍細胞を中心として進められてきた。しかし膵癌においては腫瘍の大部分を細胞外基質・間質細胞で占められており、膵癌の悪性形質を語る上で間質細胞の影響は無視できない。また、免疫細胞と癌細胞との関係は広く研究されているが、その作用に間質が関与するか否かという点は今まで調べられてこなかった。膵癌間質にあり線維化反応の主要因とされている膵星細胞は、癌細胞以上に免疫細胞と近い位置に存在し、また豊富なケミカルメディエーターを分泌するため、腫瘍免疫に及ぼす影響は非常に大きいと考えられる。以上より我々は癌間質と腫瘍免疫との関係を調べるに至った。昨年度までに膵星細胞においてToll Like Receptorのいくつかのサブタイプが発現していることを確認、膵癌バルク組織から抽出したmRNAの発現解析で免疫細胞・間質細胞間の相互アポトーシスにかかわるFASの発現を確認し、さらにFAS高発現群では術後補助療法を行っていない場合予後不良となることを発見した。また、膵星細胞においてリンパ球の分化を示す抗原であるCD10を発現しているsubtypeは腫瘍の悪性度に寄与していることを明らかにした。今年度は膵星細胞のsubtype探求をさらに進め、CD271という神経成長因子受容体の膵星細胞における発現が癌細胞への抵抗性因子である可能性を見出し報告を行った。またCD146陽性膵星細胞が癌細胞の浸潤を抑制している可能性を見出した。また、腫瘍からのマクロファージ分取を磁気分離装置を用いて行った。現在のところ高純度の分離には至っていないが、我々がなしえた膵癌における間質細胞による癌細胞の制御機構解明と、この分離したマクロファージとの関係をさらに探求していくことで今後さらなる腫瘍免疫制御の観点から間質標的特異的新規治療へと進んでいくことが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)