2012 Fiscal Year Annual Research Report
脳微小循環におけるアストロサイトの役割 -2光子励起生体蛍光顕微鏡を用いて
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22591597
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
石川 真実 自治医科大学, 医学部, 准教授 (60212859)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アストロサイト / 脳虚血再灌流 / 一酸化炭素 |
Research Abstract |
GFAP-GFPマウスを用いて、脳実質のAstrocyteと血管周囲にendofeetをのまばしたAstrocyteを観察、Qdotを静脈投与し2光子顕微鏡による両者の同時観察により実験を進めた。 Neurovascular couplingのメカニズムの追究に向けて、微小循環悪化時の細動脈の変化(血管径とline scanによる血流速度)とAstrocyteの変化を観察した。微小血管血流は、中大脳動脈閉塞後脳表ではわからない血流の悪化が観察され、血流低下による血管内圧の低下は血管を収縮させ、血管拡張物質が放出されていても結果として血管は収縮する。Neurovascular couplingの血管変化は血管径測定となるため、血管内血液volumeの低下する前に血管を観察する方法として、5分間の中大脳動脈閉塞と閉塞直後1分以内から観察を行った。その結果、中大脳動脈の局所の血流低下に対して、脳血管の局所調節があることが確認でき、再灌流後1分以内に有意に拡張し、その後10分以内に、有意に収縮することがわかった。この再灌流後の血管反応は、heme oxigenase(HO) knockout mouseでは観察されなかった。脳内neuronに多く存在するHOは一酸化炭素(CO)の合成酵素であり、脳血管収縮物質COにより脳血管は収縮状態に保たれ、血流障害発生時に血管拡張して脳循環を保つ脳循環予備能として働くことが予想された。Neuronで産生される脳血管収縮物質COが調節する血管拡張物質のひとつ硫化水素(H2S)はAstrocyteにその合成酵素があり多量に産生される。血流障害時にAstrocyteのGFP蛍光は著明に低下し、再灌流後には虚血前よりも上昇することもわかった。これらのメカニズムについての研究を、合成酵素の抑制抗体やknockout mouseを用いて予定している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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