2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22591782
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
野口 正典 久留米大学, 先端癌治療研究センター, 教授 (10140691)
|
Keywords | 前立腺がん / がんワクチン / 遺伝子発現 / ゲノム解析 / バイオマーカー |
Research Abstract |
前立腺がんはホルモン感受性であることや進行が比較的緩やかであること、抗がん剤抵抗性、更には、無症状で進行して病理解剖時に始めて検出されるなどの特性を有する。これらより、がん進行や予後には生体の免疫能が大きく関与していることが推察されている。そこで、前立腺がん患者におけるがん細胞に対する宿主免疫反応を検討し、更に進行がん症例への個別化治療への科学的根拠を得るために免疫能のゲノム解析を実施することを目的とした。 昨年度は、テーラメイドペプチドワクチン療法を受けた去勢抵抗性前立腺がん患者の内、900日以上生存できたLong-termsurvivor20例と300日以内に死亡したshort-termsurvivor20例について、ワクチン投与前の末梢血中の各種サイトカイン、ケモカイン、グロスファクターの測定ならびにワクチン投与前後の末梢血単核中の遺伝子発現をcDNAマイクロアレイを用いて測定し両群間における発現パターンを比較検討した。本年度は、引き続き前立腺がんに関して遺伝子発現プロファイル解析を行い、マーカー候補を探索し、顆粒球に主に発現している遺伝子群が予後不良因子になる可能性を見出した。さらに、マーカー候補遺伝子のSNP解析を行い、がんワクチンに対する個々人の反応性や適格性に関するSNP同定の解析データとした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝子発現プロファイル解析を行い、マーカー候補を探索し、顆粒球に主に発現している遺伝子群が予後不良因子になる可能性を見出した。
|
Strategy for Future Research Activity |
マイクロアレイを用いたバイオマーカー解析の目的で学習データ様の前立腺がん患者検体を予後不良群20例と良好群20例の合計40例を中心に検体提供および解析を実施したが、前立腺がんにおける中間生存群の解析およびSNPs解析のためのゲノムDNA抽出を行う。
|
Research Products
(4 results)