2012 Fiscal Year Annual Research Report
低活動膀胱に対する中枢性及び末梢性神経ペプチド受容体を標的とした治療戦略
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22591787
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
芳山 充晴 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (20422694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中込 宙史 山梨大学, 医学部附属病院, 助教 (80418714)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 低活動膀胱 / 下部尿路障害 / 脊髄 / 神経ペプチド / 膀胱コンプライアンス / 排尿収縮圧 / 残尿 / 反射排尿 |
Research Abstract |
糖尿病(DM)マウス、及び、その野生型(WT)マウスを10、20、30週齢時点で評価した。膀胱コンプライアンスは、DMにおいて20週齢でピークとなり(125.0μl/mmHg)、30週齢でも続いた(112.5μl/mmHg)。DMの残尿量と膀胱容量閾値は週齢に伴い増加し、30週齢でピークとなった。排尿効率は、DMの老化に伴い徐々に低下し、30週齢で81.5%となった。最大排尿収縮圧に対する週齢の影響はなし。DMの膀胱重量は、10週齢では18.5mgであったが、20週齢、30週齢では57%増加。一方、尿道重量は10-30週齢で有意差なし。WTの膀胱容量閾値は、10週齢、20週齢、30週齢がそれぞれ100.4μl、164.0μl、155.0μlであった。WTにおいて、残尿量、膀胱コンプライアンス、最大排尿収縮圧、膀胱及び尿道重量は週齢による影響がなかった。DMとWTの比較において、多種パラメターで差が確認できるのは20週齢以降。以上の結果から、DMの週齢は、in vivo実験目的では30週齢以降を、in vitroでは20週齢以降が適している。 PACAP脊髄腔内投与は、最大排尿収縮圧を36%増加させ(31.7 mmHg→53.3 mmHg)、第2相膀胱収縮圧を37%増加させた(15.0 mmHg→20.5 mmHg)。膀胱収縮時間を約2倍に増加させた(25秒→53秒)。外尿道括約筋筋電図において、PACAP-38は、1回平均活動期(0.07 sec→0.49 sec)と1回平均静止期(0.29 sec→1.82 sec)を増加させ、尿道活動期頻度(2.78 Hz→0.43 Hz)へ減少させた。一方、PACAPは、尿道活動期/静止期比を変えなかった(0.23→0.27)。これら結果は、脊髄においてPACAPは膀胱遠心路に対し興奮性に作用し、膀胱収縮力を増加させることを示唆する。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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