2012 Fiscal Year Annual Research Report
抗酸化物質蘇生開始前投与による良質な心肺脳蘇生の実験的検討
Project/Area Number |
22592007
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
篠澤 洋太郎 国際医療福祉大学, 大学病院, 教授 (30129465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 亮介 東北大学, 大学病院, 助教 (90400358)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 心肺停止 / 酸化 / 抗酸化 / 虚血再潅流 / 酸化ストレス度 / 抗酸化力 / 抗酸化物質 / 蘇生 |
Research Abstract |
【背景】心肺停止蘇生後症候群の病態として、虚血後再灌流時の酸素フリーラジカル発生による臓器障害が注目されているが、蘇生開始直前の抗酸化剤投与がフリーラジカルの発生を抑制するかは明らかではない。【目的】ラット心肺停止モデルにて血漿の酸化ストレス度、抗酸化力を測定し、蘇生再灌流直前の抗酸化剤の効果を検討する。【方法】12週齢の雄性Sprague-Dowley(SD)ラットを用いた(n=13)。頸動脈にカニュレーションし、同血管から脱血(ヘパリン採血)して収縮期血圧を10分間20~30mmHgに維持して心肺停止モデルとした。蘇生(血圧回復)は同血管に脱血量と等量を返血して行った。対照群、抗酸化剤投与群として、それぞれ返血直前に生理食塩液、ビタミンC10mgを投与した。脱血前、返血前、返血5分後の血漿酸化ストレス度(d-ROMs:reactive oxygen metabolites)、抗酸化力(BAP:biological antioxidant potential)をFRAS4(Free Radical Analytical System)で測定した。【結果】10分間の低循環によるd-ROM、BAPの変化率(返血前値/脱血前値)はそれぞれ0.81±0.18、1.25±0.28であった。対照群(n=7)、抗酸化剤投与群(n=6)での、蘇生後のd-ROM変化率(返血後値/返血前値)はそれぞれ1.14±0.09、0.27±0.08 (p<0.0001)であった。蘇生後のBAP変化率はそれぞれ1.06±0.05、1.51±0.30であった。【結語】心肺停止により酸化ストレス度は低下、抗酸化力は増加した。再灌流により再灌流後の酸化ストレス度は増加したが、再灌流直前の抗酸化剤投与により抗酸化力は増加、再灌流後の酸化ストレス度は低下した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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