2012 Fiscal Year Annual Research Report
著明な骨形成促進作用を持つ新規ビスホスホネートの歯周疾患治療医学への応用
Project/Area Number |
22592059
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
篠田 壽 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (80014025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 美麗 東北大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (10236820)
村上 忍 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (40436093)
鈴木 恵子 昭和大学, 歯学部, 講師 (50119187)
五十嵐 薫 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (70202851)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ビスホスホネート / 骨形成 / 骨吸収 / NF-KB |
Research Abstract |
ビスホスホネート(BP、BPs)の薬理作用や作用機序は、P-C-P結合の炭素原子に付加される側鎖の違いにより異なることが知られている。我々は、薬理学的な構造活性相関の観点から、抗酸化性の側鎖を持つ[4-(methylthio)phenylthio] methanebisphosphonate (MPMBP)を中心に、BPsが骨の形成系にどのような作用を及ぼすかについて検討を加えた。その結果、(1)MPMBP、etidronate、clodronate など、側鎖に窒素元素を含まないBPs(non-nBP)は、用量依存的にアルカリホスファターゼ(ALP)活性を上昇させるのに対して、側鎖に窒素原子を含むBPs(nBP)、特に高い濃度のzoledronateやincadronateは、ALP活性を顕著に抑制する。(2)MPMBPは他のBPsに見られない明瞭なコラーゲン合成促進作用を示す。また、Type-1 collagen、osteocalcin、bone cialoprotein などの骨形成関連遺伝子の発現を促進する。(3)MPMBPをラットの歯槽骨部に局所投与すると、投与部位周辺部に著明な骨形成を誘起する。(4)MPMBPの皮下投与は、Pam3CSK(TLR2 agonist)局所投与によりマウス頭蓋冠に誘起した骨欠損の修復を in vivo において促進する。(5)骨器官培養系におけるprostaglandine や NO の産生実験から、MPMBPを含むnon-nBPは、NF-kB経路を抑制するのに対し、zoledronate や alendronate 等の nBP は、この経路を抑制する。以上の結果から、BPsの骨形成系に及ぼす効果は、BP の持つ側鎖の構造に依存して異なること、また、多くのBPsの中で、MPMBPは特に著明な骨形成促進作用を持つことが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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