2012 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲン依存性疾患の活性酸素種産生に対するエストロゲンレセプター量の役割
Project/Area Number |
22592094
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
末永 重明 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00136889)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬童 寛子 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00301391)
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60165701)
富田 和男 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60347094)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 活性酸素種 / エストロゲン / エストロゲンレセプター / ミトコンドリア / 過酸化脂質 / アポトーシス / アンチオキシダント効果 / プロオキシダント効果 |
Research Abstract |
エストロゲン(E2)依存性疾患において,エストロゲンレセプター(ERs)の発現量の把握は,治療効果を左右する上で重要である。細胞内のER (α, β)の発現量が,炎症や腫瘍病変のE2作用に影響し,さらにROS,過酸化脂質産生とアポトーシスに対するAntioxidantとProoxidant効果は,E2濃度に依存するのではないかと考えた。 材料と方法:WI38正常線維芽細胞,線維芽細胞悪性転換株(VA13),RA細胞,乳癌細胞(MCF-7,MDA-MB 453)内のERα, βの発現量について検討した。また,上記細胞に、E2処理(濃度:100pM~100μM)を行い,サイトカイン刺激および無刺激下で培養を行った。培養生細胞内のROS産生はHPF蛍光試薬を用い,過酸化脂質検出は,HNE抗体による免疫染色を行い,レーザー共焦点顕微鏡にて評価した。アポトーシスの発現は,Hoechst 33342染色法により核染色体の断片化を観察した。 結果:(1) VA-13,RA,MCF-7,MDA-MB453細胞内のER発現量は,WI38細胞と比較して有意に多く,とくにMDA-MB453細胞では、約2倍の発現量を示した。VA-13,MCF-7,MDA-MB453細胞では,ERαよりもERβの発現量が有意に高かった。(2)WI-38細胞では,E2濃度100pM~100μMで,ROS,過酸化脂質産生およびアポトーシス頻度に違いは認められなかった。RA細胞においては,E2濃度100μMで増加し,逆に100pM~1μMでは抑制がみられた。また,VA-13,MCF-7およびMDA-MB453細胞では,E2濃度100μMで増加し,100pM~1μMでは変化は認められなかった。 E2によるAntioxidant,Prooxidant効果は,ERの種類や発現量,E2濃度と関係していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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