2012 Fiscal Year Annual Research Report
抗菌成分添加フッ化ジアミンシリケートを利用した齲蝕予防剤の開発
Project/Area Number |
22592121
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
菅 俊行 徳島大学, 大学病院, 講師 (60243713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 加奈子 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80403715)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | フッ素 / フッ化ジアミンシリケート / フッ化ジアンミン銀 / 抗菌成分 / 齲蝕 / ハイドロキシアパタイト / 塩化セチルピリジニウム / 粉末X線回折 |
Research Abstract |
象牙質齲蝕の予防には象牙質表面の脱灰を抑制するとともに、齲蝕関連細菌の象牙細管内への侵入を阻止することが重要である。我々は、現在臨床で使用されているフッ化ジアンミン銀(サホライド)の歯質着色の問題を解決するため、銀成分をシリカに置換したフッ化ジアミンシリケートを調製した。銀は優れた抗菌作用を有していることから、フッ化ジアミンシリケートの抗菌作用はフッ化ジアンミン銀に比べて劣ることが予想される。そこで本研究では抗菌作用を高める目的で、フッ化ジアミンシリケート溶液に各種抗菌成分(クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、カテキン)を添加し、抗菌成分添加フッ化ジアミンシリケート溶液を調製し、抗菌成分がフッ素活性に及ぼす影響について検討した。ハイドロキシアパタイト粉末を各種抗菌成分添加および無添加フッ化ジアミンシリケート溶液で3分間処理後、水洗、乾燥後に粉末X線回折により結晶性を定量評価した。また、ハイドロキシアパタイトディスクを用いて、各種抗菌成分添加及び無添加フッ化ジアミンシリケート溶液処理後に脱灰液に所定の時間浸漬した後、脱灰深度を表面粗さ測定器で計測した。粉末X線回折の結果より、フッ化ジアミンシリケートに各種抗菌成分を添加した場合にはフッ化カルシウム生成量が減少していることが明らかとなった。脱灰深度測定結果では塩化セチルピリジニウムを添加したフッ化ジアミンシリケート溶液では抗菌成分無添加フッ化ジアミンシリケート溶液やフッ化ジアンミン銀と同程度の脱灰抑制効果がみられたものの、その他の抗菌成分を添加した場合にはフッ素活性が減少することが示された。本研究の結果、塩化セチルピリジニウムを添加したフッ化ジアミンシリケート溶液はフッ素活性が阻害されなかったことから、齲蝕予防剤として臨床応用できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)