2011 Fiscal Year Annual Research Report
低出力超音波パルス(LIPUS)を用いた口腔軟組織創傷治癒促進システムの試み
Project/Area Number |
22592159
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
波多野 圭紀 九州歯科大学, 歯学部, 特別研修員 (10326465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細川 隆司 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60211546)
小城 辰郎 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (80153542)
中本 哲自 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (30514989)
正木 千尋 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (60397940)
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Keywords | インプラント / 超音波 / 軟組織 / 創傷治癒 |
Research Abstract |
インプラント治療はその予知性の高さから欠損補綴治療のひとつのオプションとして広く用いられているものの,インプラント埋入部位の顎骨や軟組織が吸収されていることが多く,移植術が行われるものの,術後の感染を防ぐため,より速やかな創傷治癒が望まれている.軟組織の創傷治癒促進に対し,各種成長因子製剤や遺伝子治療の有効性が報告されているものの,安全性に不安が残っているのが現状である.そこで安全性の高い物理療法である低出力超音波パルス(LIPUS)治療に注目し,歯肉上皮細胞に対するLIPUSの影響を遺伝子レベルでも検討し,低出力超音波が粘膜の創傷治癒の促進効果を示すメカニズムの一端を明らかにすることを目的とした. 1.昨年度決定したLIPUSの適切な周波数,出力を利用してラットのin vivoの実験を行い,歯肉上皮の創傷治癒に及ぼす影響を明らかにした. 2.ラット口蓋に直径5.0mmの口蓋粘膜損傷モデルを作製後,周波数3MHz,出力160mWの条件でプローブを設置し,LIPUS照射を創傷部に毎日行った.LIPUS照射終了後1週間後および2週間後に組織の摘出を行い,10%中性ホルマリン溶液にて固定後,脱灰切片を作製し,H-E染色を行った. 3.組織切片における粘膜欠損部の両端の距離および創傷治癒がみられた面積を組織形態計測学的に比較検討したところ,LIPUS照射群はcontrol群と比較して,欠損部両端の距離においてLIPUS照射群の方がcontrol群と比較し減少傾向がみられ,粘膜欠損部における治癒面積はLIPUS照射群においてcontrol群と比較し有意な増加を示した(p<0.05).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在,予定していた計画通りにすすんでおり,研究成果の一部を雑誌論文に投稿中である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は倫理委員会の承認のもと,低出力超音波パルス照射(LIPUS)の臨床応用を行い,データを蓄積していく予定である.
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