2012 Fiscal Year Annual Research Report
自律神経機能を指標とした顎関節症におけるストレス評価に関する研究
Project/Area Number |
22592166
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
高津 匡樹 日本大学, 歯学部, 准教授 (50343033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 淳 日本大学, 歯学部, 助教 (10386055)
伊藤 智加 日本大学, 歯学部, 助教 (40459912)
成田 達哉 日本大学, 歯学部, 助教 (50508629)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 顎関節症 / ストレス / 自律神経機能 |
Research Abstract |
多因子性の疾患である顎関節症において,その発症や増悪に関わる要因の一つであるストレスは,時に治療を困難にすることがある.しかしながら,顎関節症患者におけるストレスの状態を客観的に評価する方法は,未だ確立されていない.近年,様々な分野で,心拍変動や加速度脈波の周波数解析に基づく自律神経機能を指標としたストレス評価が応用されつつある.この方法は,心電図のRR間隔あるいは加速度脈波のaa間隔をスペクトル変換し,高周波成分および低周波成分の比率から,交感神経ならびに副交感神経の活動を求め,ストレスの程度を定量的に評価するものである. そこで本研究では,自律神経機能を指標としたストレス評価法の確立を目的として,ホルター心電図を用いた日常生活における心拍変動および,加速度脈波測定装置を用いた来院毎の指尖加速度脈波の変動解析から,顎関節症患者の自律神経機能の特性を明らかにするとともに,顎関節症の各種臨床症状や心理テスト,治療効果との関連を解析することで,顎関節症のストレス評価における自律神経機能測定の有効性を検討することを目的とした. 加速度脈波を周波数解析した結果,健常者におけるLF成分とHF成分の割合はそれぞれ59.0%,41.0%であった.一方,顎関節症患者におけるLF成分とHF成分の割合はそれぞれ62.3%,37.7%であった.さらにLF/HF値をみてみると,健常者では1.56±0.55であったのに対し,顎関節症患者では2.11±1.08とやや高い傾向を示したが,統計学的有意差は認められなかった.また,LF/HF値は通常2以上3未満で,2未満で副交感神経優位,3以上4未満で交感神経優位と考えられていることから,顎関節症患者の平均値は交感神経優位となっていないことが示された.以上の結果から,顎関節症患者では交感神経が有意になっていないことが示された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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