2013 Fiscal Year Annual Research Report
歯質との自己審美整合機能を有する高審美性修復用コンポジットレジンの開発
Project/Area Number |
22592188
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
有川 裕之 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (90128405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村口 浩一 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (30295258)
松山 孝司 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40253900)
嶺崎 良人 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70157577)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 歯科用硬質レジン / 光学的性質 / 審美性 / 屈折率 / 光透過特性 / サーモクロミズム / 色彩値 |
Research Abstract |
審美修復用材料としての歯科用コンポジットレジンは、未だ十分満足できる審美的性能を発揮しているとは言えない。本研究では歯質の光学的性質に近似したモノマーやフィラー、光重合開始剤を導入し、さらに過去の研究を基にフィラー形状を最適化することで歯質の色調や質感を自己整合できる機能をもち、審美修復精度を飛躍的に高めた修復用コンポジットレジンを開発することを目的としている。 光透過率および屈折率を選定基準として、ベースモノマー、フィラー、光重合開始剤の選定を行い、ベースモノマーにBis-GMAとBis-MEPP、UDMAのコモノマーを、また重合開始剤には従来のカンファーキノンに替わる固有色がほぼ無色で、吸収波長が410 nmをピークとした可視光領域にあるアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を選定した。さらにフィラーには屈折率の判明したシリカ系球状マイクロフィラーを選定した。選定した材料をもちいて試作レジンを作成した。試作レジンについて、光透過特性および反射特性、透過時と反射時の拡散特性、屈折率、また色調を計測した。 試作レジンは歯質との光学的性質の整合性において高い効果が得られることを確認した。一方、口腔内の温度変化による屈折率の変動が歯質との審美的整合性に影響を与えることが判明した。すなわち4~60℃の温度変化によるレジン部の屈折率の変動が、屈折率変化がほとんどないフィラーとの相互作用によりコンポジットレジン全体の光透過、反射特性を大きく変動させ色調を含む審美特性に影響を及ぼした。このことはフレネルの法則から理論的に裏付けられた。こうしたことから口腔内で想定される温度変動がコンポジットレジンのいわゆるサーモクロミズム現象を惹起し、修復用レジンと歯質との光学的ならびに審美的整合性を大きく損なう可能性があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)